26日のNYダウ工業株30種平均は4日続落し、前日比22ドル96セント(0.1%)安の3万0937ドル04セントで終えた。新型コロナウイルスの新規感染者数の増加で世界的に景気回復が鈍るとの見方から売りが出た。半面、市場予想を上回る業績を発表した銘柄や主力ハイテク株に買いが入り、下値は堅かった。
米企業の2020年10~12月期決算発表が本格化しており、好決算を発表した企業で買いが先行し、ダウ平均は、上昇して取引が始まった。米メディアによると、26日朝までに決算発表をした84社のうち、約87%が市場予想を上回る業績だった。
通信のベライゾン・コミュニケーションズとクレジットカードのアメリカン・エキスプレス(アメックス)は大幅安となり、ダウ平均を押し下げた。
ただ、ダウ平均は上昇で推移する時間帯も多かった。26日朝に発表した20年10~12月期決算が市場予想を上回った医薬品・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)と工業製品・事務用品のスリーエム(3M)が買われ、ダウ平均を下支えした。取引終了後に20年10~12月期決算の発表を控えるソフトウエアのマイクロソフトも、先回りの買いで上げた。
ナスダック総合株価指数は前日比9.927ポイント(0.1%)安の1万3626.065と6営業日ぶりに反落した。エヌビディアやマイクロン・テクノロジーなど半導体株の一角が安い。半面、SNS(交流サイト)のフェイスブックとネット通販のアマゾン・ドット・コムなど主力株は総じて上昇した。
NYダウ工業株30種(ドル)
30,937.04-22.96
S&P500種
3,849.62-5.74
ナスダック
13,626.065-9.927
NY金(ドル/トロイオンス)
1,855.20-1.00
NY原油(ドル/バレル)
52.75-0.02
円・ドル
103.59 – 103.64-0.21
【シカゴ日本株先物概況】
26日のシカゴ日経平均先物は反落した。
3月物は前日比115円安の2万8710円で引け、26日の大取終値を180円上回った。
新型コロナウイルスの感染拡大への懸念などから米株が反落し、日経平均先物は売られた。ただ企業の好決算を背景に下値は固かった。市場は27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見に注目している。
この日の3月物安値は2万8495円、高値は2万8810円。
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
28710 ( +180 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
28725 ( +195 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6654.01(+15.16)
26日のFTSE100種総合株価指数は4営業日ぶりに反発した。前日の終値に比べ15.16ポイント(0.2%)高の6654.01で引けた。構成銘柄の6割近くが上昇した。
この日のFT指数は高寄り後、ジリ高。午後1時ごろには6700台を回復したが、これがきっかけとなって利益確定売りが出た。
ここ3日下落が続いた後だけに、買い戻しが入った。石油株と銀行株が買われ株価指数を押し上げた。早朝に発表された2020年9~11月期の英失業率が5.0%と、16年以来の高水準となったことから上値は抑えられた。
個別銘柄では、食品サービスのコンパス・グループは4%超上げた。複数のアナリストが投資評価を引き上げたことなどが好感された。教育事業のピアソンは6%高と目立った。
一方、スポーツ関連小売りのJDスポーツ・ファッションは3%安だった。新たな資金調達を視野に入れていると示したことが売り材料となった。レジャー・外食のウイットブレッドは、アナリストによる株価目標引き下げなどが響いて下落した。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13870.99(+227.04)
26日のドイツ株式指数(DAX)は4営業日ぶりに反発した。終値は前日と比べて227.04ポイント(1.7%)高の1万3870.99だった。ここ数日下落が続いた反動で、幅広い銘柄に買いが入った。
個別では、フォルクスワーゲンなど自動車株が買われた。ドイツ自動車工業会(VDA)が26日、2021年の下半期の同業界の回復について、慎重ながらも楽観しているとの見方を示したことが好感された。工業用ガスのリンデは、四半期の増配と自社株買い戻しプログラムの発表を受けて上昇した。一方、下落したのは、料理宅配大手のデリバリーヒーローを含めた5銘柄だけだった。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5523.52(+51.16)
