小幅安、米株高も利益確定売り

29日午前の日経平均株価は小幅に続落し、前日比51円79銭安の2万8145円63銭で終えた。
寄り付きは前日比123円高と自律反発狙いの買いが先行して始まったが、買い一巡後は上値が抑えられ、マイナス圏に転じた。前日のNYダウは反発したが、個人投資家による投機的売買に対する警戒感は強く、この日の東京株式市場でも積極的な売買は手控える動きが強まった。日経平均の構成比が大きい電子部品などIT関連株の上値が重くなるにつれて市場全体で売りが増えていった。
 
米新興ネット証券のロビンフッドが、急騰した銘柄などへの取引制限を29日に緩和すると発表したことで日本時間29日午前の米株価指数先物が下落した。ボラティリティー(変動率)の高い相場が続くとの見方から、投資家のリスクを取る姿勢が後退した。
 
市場では「押し目買いの好機を探っていた投資家も、再び相場が混乱する警戒感から落ち着くまで買いを手控えているようだ」)との見方があった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに続落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2722億円、売買高は6億3545万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1157と、全体の約5割強を占めた。値上がりは923銘柄、変わらずは106銘柄だった。
 


業種別株価指数(全33業種)は電気機器、輸送用機器、空運業などが下落し、医薬品、陸運業、サービス業は上昇した。
 
個別では、キヤノンが一時5%超安。シャープ、NTT、KDDIが値下がりし、東エレク、アドテストは朝高後下落に転じた。三菱自、日産自、スズキが安かった。楽天も軟調。三菱UFJ、三井住友は売りに押された。
 
一方、ソニーが強含み、キーエンス、ファナックはしっかり。大日本住友が一時10%超高。武田が買われ、JCRファーマは急騰した。JR東海、OLCは大幅に上昇した。富士通、NTTデータが高かった。
 
東証2部株価指数は前日比5.72ポイント安の7092.68ポイントと反落した。出来高7731万株。値上がり銘柄数は175、値下がり銘柄数は203となった。
 
個別では、加地テック、カワセコンピュータサプライ、日本アビオニクス、ツインバード工業、JFEコンテイナーが売られた。
 
一方、ラピーヌがストップ高。富士古河E&C、ブルボン、ユタカフーズ、バナーズ、リスクモンスターなど7銘柄は昨年来高値を更新。Jトラスト、フジオーゼックス、くろがね工作所、パシフィックネット、村上開明堂がに買われた。
 

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