日経平均は連日の3桁上昇。昨日の米国市場は最近の乱高下の主因だった個人の投機的な売買が低減してダウ平均は反発した。個人の買いで一部の銘柄が急騰し、空売りを積み上げていたヘッジファンドの損失計上が一巡したことも不透明感の後退につながった。ダウ平均は先週に1000ドル以上も下落しており自律反発狙いの買いも入りやすかった。
明日3日の日経平均株価は不安定な相場展開か。
昨日2万8000円台を回復し、今日は安値(2万8089円)でも2万8000円を割り込まなかった。1月29日の534円安(終値:2万7663円、安値:2万7629円)で当面の売りはある程度こなしたとの見方が強まるだろう。
米国では本日、アマゾンやアルファベットが決算を発表する。アップルやテスラは内容が悪くはなかったものの、決算発表直後の株価は売り反応となった。アマゾンやアルファベットの決算が同様に売り材料となるようだと、もうひと波乱はあるかもしれない。
ただ、日経平均は直近安値を割り込むような下げとならなければ、その後の下値は堅くなると考える。テクニカル面では、日経平均だけでなくTOPIXやマザーズ指数も、直近の上昇で25日線や5日線を上回っている。米国株高など外部要因の後押しがあれば、日本株全体で水準をもう一段上げる展開も期待できるだろう。
政府は今夜、7日を期限としていた緊急事態宣言について、栃木県を解除し、首都圏や関西圏など10都府県において1カ月延長する方針だが、既に織り込み済みで影響は限定的とみられている。
市場では、「過剰流動性という環境に変化はなく、上昇トレンドは維持されている」との声が聞かれる。ただ、指数について「来期の増益を織り込んだ水準であり、いずれ調整に入る」との指摘もあった。
■上値・下値テクニカル・ポイント(2日現在)
29384.11 ボリンジャー:+2σ(26週)
29312.48 ボリンジャー:+2σ(25日)
29215.14 ボリンジャー:+2σ(13週)
28822.29 新値三本足陽転値
28667.61 ボリンジャー:+1σ(25日)
28362.17 ★日経平均株価2日終値
28249.24 6日移動平均線
28237.98 均衡表転換線(日足)
28189.92 ボリンジャー:+1σ(13週)
28022.74 25日移動平均線
27792.40 均衡表基準線(日足)
27653.31 均衡表転換線(週足)
27377.86 ボリンジャー:-1σ(25日)
27313.01 ボリンジャー:+1σ(26週)
27164.70 13週移動平均線
26732.99 ボリンジャー:-2σ(25日)
26399.65 均衡表雲上限(日足)
26246.45 75日移動平均線
ローソク足は昨日に続いて陽線を引き、終値は5日線上方に復帰。ザラ場安値が上向きの25日線を下回らなかったこともあり、短期下落トレンド脱出を示唆する形となった。一目均衡表(日足)では基準線が上向いて上昇圧力増大を窺わせたが、パラボリックの売りサイン点灯と5日線の下降が続いており、目先は上値が重そうだ。上昇トレンド再開には、直近マド埋めに相当する1月27日安値2万8542円00銭のクリアが意識されよう。
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