【寄り付き概況】
3日午前の東京株式市場は、前日の米国株が上昇したことを受けて買いが優勢となり、日経平均株価は前日比120円54銭高の2万8482円71銭と3日続伸して始まった。
米ネット掲示板を利用する個人投資家の投機的な取引による市場の混乱への警戒感が晴れるなか、追加経済対策への期待から米株式相場は上昇。その流れを引き継ぎ、日本株にも買いが先行している。
バイデン政権が掲げる1.9兆ドル規模の追加経済対策について、民主党が財政調整法を活用して単独で成立させる手続きを進めていると伝わった。経済対策が市場の想定よりも大規模で成立するとの期待が膨らみ、買いを促している。
日本国内では緊急事態宣言の1カ月延長が決まったが、事前に織り込みが進み影響は限定的とみられる。日経平均は前日までに2営業日で約700円の上昇をみせていることから、その分上値は重くなりそうだ。
中国電子商取引(EC)大手のアリババ集団は2日発表した2020年10~12月期決算が好内容と受け止められる一方、傘下の金融会社アント・グループの事業や上場計画を巡る不透明感が指摘され、同日の米市場で米預託証券(ADR)が大幅に下落した。ただ、同社に出資するソフトバンクグループ(SBG)はきょうの東京市場で上昇している。
東京外国為替市場は午前9時2分時点で、1ドル=105円前後(2日終値は1ドル=104円98-99銭)、1ユーロ=126円台の半ば(同126円69-73銭)で取引されている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続伸している。業種別のTOPIXは輸送用機器や鉱業の上げが目立つ。
個別では、2021年3月期通期の業績見通しを上方修正したパナソニックやトヨタ、三菱自が高い。デンソー、住友電、GSユアサも上昇している。
半面、ファーストリテ、ヤマトHD、スクリン、エムスリー、太陽誘電は安い。
