3日午前の日経平均株価は続伸した。前日比190円14銭高の2万8552円31銭で終えた。
前日の欧米株高を受けてリスク選好ムードが続き、主力株をはじめ広範囲に買われ日経平均は一時300円を超える上昇をみせた。
為替が1ドル=105円近辺の推移と円安水準でもみ合っているほか、米株価指数先物が強い動きを示していることなども市場心理を強気に傾けている。ただ、日経平均の上げ幅は一時300円を超えたが、今週に入って1000円を超える急ピッチな上げへの警戒感から、上値では売りが出て上げ幅は縮小した。
米バイデン政権が掲げる1.9兆ドル規模の追加経済対策について、民主党が財政調整法を活用して単独で成立させる手続きを進めていると伝わった。経済対策が市場の想定より大規模で早期に成立するとの期待感から買いが先行した。
追加経済対策について、公的債務の膨張を懸念する共和党と協調しての成立を目指す場合、「規模は1兆ドル前後まで縮小する可能性があった」。民主党単独で成立させる手続きが進んでいると伝わり、想定よりも大きな規模の経済対策が早期に成立し、米景気の回復が加速するとの期待感から景気敏感株を中心に幅広い銘柄に買いが入った。
デンソーや三菱自の市場予想を上回る決算内容も追い風となり、自動車関連株が大幅に上昇した。空運株や鉄道関連株の上昇も目立った。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆3546億円、売買高は6億9732万株だった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸した。東証1部の値上がり銘柄数は1543と約7割を占めた。値下がりは546銘柄、変わらずは99銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は空運業、輸送用機器、陸運業、保険業の上昇率が大きかった。下落は電気機器など3業種。
個別では、ファナック、三菱重、トヨタ、日産自、JR東海、パナソニック、T&D、デンソーが上げた日本製鉄、東レ、フトバンクG、ファーストリテ、ANA、JR東海、三井不も上昇。MonotaROは急伸。三菱UFJ、東京海上が高い。
半面、エムスリーが売られは小幅安。日本電産、村田製、レーザーテックは値を下げた。
東証2部株価指数は前日比28.55ポイント高の7168.74ポイントと3日続伸した。
出来高9936万株。値上がり銘柄数は250、値下がり銘柄数は149となった。
個別では、リスクモンスター、オーナンバ、ジェコー、カンダホールディングスが昨年来高値を更新。野崎印刷紙業、日本鋳造、ウインテスト、カワセコンピュータサプライ、加地テックが買われた。
一方、北越メタル、ラピーヌ、アサガミ、ダイショー、アルメディオが売られた。
