【寄り付き概況】
15日の日経平均株価は小幅に反落して始まった。始値は前日比49円33銭安の2万6683円11銭。
世界で新型コロナウイルスの感染状況が深刻化していることが重荷となった。前日の米国株式市場ではロックダウン(都市封鎖)など厳格な経済活動の制限が再び実施される懸念などからNYダウ工業株30種平均が反落。東京市場でも投資家心理が弱気に傾き、売りが先行した。
米国では新型コロナの感染者数や死者数の増加に歯止めがかからないため、ニューヨーク市で再び飲食店の店内営業に制限が課された。ロックダウンの再実施懸念も広がり、ワクチン普及の期待などから場中で一時上昇していた14日のダウ平均は終値で下落した。
国内でも14日、菅義偉首相が観光需要喚起策「Go To トラベル」について、年末年始を含む一定期間、全国で一時停止すると表明。東京都では先行して一時停止するほか飲食店への営業時間短縮要請を延長する。観光業や外食業への打撃は避けられず、景気悪化の懸念で売りが出ている。
16日までの日程で行われるFOMCを前に積極的な買いは見送られる可能性が高い。一方、個人投資家を中心とした個別テーマ株物色意欲は旺盛で、きょうも電気自動車(EV)関連や水素関連、電池関連、ワクチン関連株など、中小型株の一角に株価を動意させるものが相次ぎそうだ。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに反落。
個別では、公募増資の受け渡し日を迎えたANAHDが大幅安。京成、JR西日本、JR東海など鉄道株が売られている。一方、「青汁のキューサイ」買収が明らかになったユーグレナは大幅高。ディーエヌエ、ネクソン、コナミHDが高い。ファナック、ファーストリテ、TDKが高い。
半面、トヨタ、東エレク、ソフトバンクGが安く、ダイキン、JR東海、安川電は軟調となっている。
きょう東証2部に新規上場したビイングHDは買い気配。
