反落、新型コロナの感染深刻化

15日午前の日経平均株価は反落。前日比83円61銭安の2万6648円83銭で終えた。
前日の米国株市場で新型コロナウイルスの感染拡大を警戒してNYダウが反落したことなどを受け、買い手控えムードの強い展開となった。政府の観光支援策「Go To トラベル」の停止などが決まったことも旅行関連株などを中心に景気敏感株の売りを誘い市場心理を弱気に傾けた。一方、好業績銘柄を中心に値を下げた場面では押し目買いが入り、下げ幅は100円未満にとどまった。
 
世界でコロナ感染が広がり、英国ではロンドンを最も厳格な感染警戒段階に引き上げた。米ニューヨーク市で再び店内飲食が禁じられたほか、国内でも感染状況の深刻化を受けて菅義偉首相が14日に「Go To トラベル」を年末年始を含む一定期間、全国で停止すると表明した。東京市場では旅行関連株のほか、景気敏感株に売りが出ている。
 
半面、好業績期待の高い銘柄を中心に押し目買いが入っている。市場関係者からは「(午前の取引時間中に中国国家統計局が発表した)中国の主要経済統計はおおむね経済成長の強さを確認できる数字で、中国関連銘柄には物色の矛先が向かっている」との見方があった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに反落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1210億円、売買高は5億7112万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1133と、全体の約5割を占めた。値上がりは926銘柄、変わらずは120銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は空運業、保険業、海運業などが下落し、上昇はパルプ・紙、ガラス・土石製品、精密機器など。
 


 
個別銘柄では、公募増資の受け渡し日を迎えたANAHDは大幅安。JALも売られた。OLCも大幅安で、JR西日本、JR東海、京成、東急など鉄道株も安かった。ソフトバンクGが安く、任天堂は値を消した。
一方、HOYAが高く、ファナックやエムスリー、ファーストリテもしっかり。川重は大幅高。IHI、住友重も高かった。
 
東証2部株価指数は前日比10.87ポイント高の6728.54ポイントと続伸した。
出来高1億4844万株。値上がり銘柄数は187、値下がり銘柄数は207となった。
東証2部に新規上場したビイングHDの初値は1479円となり公開価格(1000円)を47.9%上回った。
 
個別ではリードがストップ高。ギグワークス、STIフードホールディングス、ICDAホールディングス、児玉化学工業、中国工業など8銘柄は年初来高値を更新。図研エルミック、ハイレックスコーポレーション、日本アビオニクス、天昇電気工業、アマテイが買われた。
 
 一方、梅の花が年初来安値を更新。黒田精工、ツインバード工業、小池酸素工業、加地テック、那須電機鉄工が売られた。

 

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