155円安と軟化、米株安で利益確定売り

30日午前の日経平均株価は反落した。午前の終値は前日比155円91銭安の2万7412円24銭だった。東証株価指数(TOPIX)は12.26ポイント安の1806.92と、ともに軟化した。
 
前日に700円以上も上げ、約30年ぶりの高値を付けたため、幅広い銘柄に利益確定売りが出た。新型コロナ感染拡大による経済活動への影響が懸念されるなか、鉄鋼や鉱業、機械などの景気敏感株の一角に下げる銘柄が目立つ。ただ、日経平均の下げ幅は一時200円を超えたもののその後は押し目買いが入り、前場中ごろを境に下げ渋る展開となった。
 
アジア市場で中国株や香港株が堅調に推移しているのは支えとなった。年明け以降の上昇相場継続を期待した押し目買いも入り、積極的に下値を探る展開にはならなかった。
 
市場関係者は、新型コロナウイルスワクチンの普及による経済活動の正常化期待や現状の金融緩和状況を考えれば、「長期的には上値を試す展開が想定される」という。大納会当日の前日比較で日経平均は5年連続の下落になる可能性が高いが、「当然の小休止」と指摘していた。
 
東証1部の出来高は3億8351万株、売買代金は8527億円。騰落銘柄数は値上がり701銘柄、値下がり1366銘柄、変わらず119銘柄。
 


 
業種別株価指数(33業種)は鉄鋼、繊維製品、医薬品などが下落し、上昇は空運業、海運業、電気・ガス業など。
 
 
個別銘柄では、輸出関連株への売りが目立つ。日本製鉄やJFE、ソニー、エプソンやキヤノンが下落したほか、ホンダやスズキなども安い。GSユアサやNTNも下げた。任天堂、エムスリーはさえない。
 
半面、ファーストリテが上場来高値追いとなり、レーザーテック、JT、丸井Gなどが逆行高となった。JAL、ANAが高く、郵船は堅調で、レノバが急伸した。
 
東証2部株価指数は前日比28.93ポイント安の6559.24ポイントと反落した。
出来高1億1174万株。値上がり銘柄数は201、値下がり銘柄数は187となった。
 
個別では、SANEIが年初来安値を更新。電業社機械製作所、ファーマフーズ、ツインバード工業、オーケーエム、鉄人化計画が売られた。
 
一方、篠崎屋が一時ストップ高と値を飛ばした。YE DIGITAL、Abalance、グローバルダイニング、三京化成は年初来高値を更新。梅の花、児玉化学工業、フレンドリー、日本アビオニクス、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマートが買われた。
 

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