続伸、9月末の権利取りや配当金再投資

28日午前の日経平均株価は続伸した。午前の終値は前週末比167円08銭高の2万3371円70銭だった。
前週末の米株式市場でナスダック総合株価指数が大幅に上昇し、東京株式市場でも主力株に買いが波及した。9月末の配当権利付き最終売買日であることも幅広い銘柄への買いを誘った。値上がり銘柄数は全体の7割に達している。
 
しかし、寄り付きの買いが一巡すると売り買い交錯のもみ合いとなり、始値をなかなか超えられなかった。東証1部では幅広い銘柄が上昇したが「米中両国の関係悪化が重し」となり、電子部品株や半導体関連株は軟化。相場全体のけん引役が見当たらなかった。これが全体指数の伸び悩む背景となっている。
 
市場からは「米株高に配当再投資の話もあって相場を押し上げている。ただ、決算前で米追加経済対策が(合意遅れで)もたもたしており、明日の配当落ち後は様子見気分になるだろう」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続伸した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆718億円、売買高は5億8836万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1542と、全体の約7割を占めた。値下がりは550、変わらずは83銘柄だった。
 


業種別株価指数(全33業種)では、パルプ・紙、その他製品、鉄鋼の上昇が目立った。下落は空運業、海運業、石油・石炭製品など。
 
個別では、証券会社が目標株価を引き上げたZHDが上昇。25日に今期業績見通しを上方修正したニトリHDも買われた。ソフトバンクG、ファーストリテは堅調。三菱UFJ、三菱商、名鉄は小幅高。トヨタ、ソニー、テルモ、オリンパス、ヤマハも高い。
 
一方、公募増資を検討しているとの報道が出たANAHDは大幅安。JALも下げた。チェンジは大幅安。商船三井もさえない。ソフトバンク、出光興産、村田製、東エレク、レーザーテック、ホンダ、アルプスアル、ガイシが安い。
 
東証2部株価指数は前週末比56.46ポイント安の6239.67ポイントと反落した。
出来高7863万株。値上がり銘柄数は235、値下がり銘柄数は165となった。
 
個別ではダイトーケミックスが一時ストップ安と急落した。東邦金属、北日本紡績、アウンコンサルティング、ウインテスト、DNAチップ研究所が売られた。
 
一方、カワセコンピュータサプライがストップ高。STIフードホールディングスは一時ストップ高と値を飛ばした。ブルドックソース、ダイショー、アートスパークホールディングス、情報企画、ベースなど14銘柄は年初来高値を更新。鈴与シンワート、理経、ウイルテック、図研エルミック、ジュンテンドーが買われた。

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