NYダウ反発465ドル高、トランプ氏退院を好感

5日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前週末比465ドル83セント高の2万8148ドル64セントで終えた。
 
トランプ大統領は5日午後、ツイッターで夕方に退院すると発表した。新型コロナ感染が明らかになり、入院した2日以降、容体をめぐり情報が錯綜していたが、早期退院となったことで、政治的な不透明感が和らぎ、投資家に安心感が広がった。
 
追加経済対策の与野党協議が進展しているとの見方も相場を押し上げた。民主党のペロシ下院議長とムニューシン米財務長官は5日も協議を続けた。一部メディアでは具体的な規模について意見を交換しており、6日にはさらに協議が進展する可能性があるという。
 
米サプライ管理協会が発表した9月の米サービス業購買担当者景況指数(PMI)は57.8と、前月から上昇し、市場予想も上回った。米景気の回復基調が確認されたことも、株買いにつながった。
 
ダウ平均を構成する全30銘柄が上昇した。前週末に大幅に下落したスマートフォンのアップルが3%高、ソフトウエアのマイクロソフトは2%だった。建機のキャタピラーや化学のダウなど景気敏感株も高い。長期金利の上昇を好感し、JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど金融株も買われた。
セクター別では半導体・同製造装置やエネルギーが大きく上昇した。
 
ナスダック総合株価指数も前週末比257.47ポイント高の1万1332.49と反発した。ネット通販のアマゾン・ドット・コムと動画配信のネットフリックスが上昇した。決済サービスのスクエアは連日で上場来高値を更新。エヌビディアやクアルコムなど半導体株も上昇が目立った。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
28,148.64+465.83
S&P500種
3,408.63+60.19
ナスダック
11,332.485+257.469
NY金(ドル/トロイオンス)
1,920.10+12.50
NY原油(ドル/バレル)
39.41+0.19
円・ドル
105.74 – 105.75+0.14
 

 


【シカゴ日本株先物概況】

5日のシカゴ日経平均先物は反発した。12月物は前週末比225円高の2万3400円で引け、5日の大取終値を120円上回った。
新型コロナウイルスに感染し入院中の
トランプ大統領の早期回復期待から政局不安が後退、投資家心理が上向いた。さらに、追加経済対策を巡る与野党合意への期待や円安も買いを支えた。
この日の12月物高値は2万3415円、安値は2万3210円。
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
23400 ( +120 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
23445 ( +165 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 5942.94(+40.82)
5日のFTSE100種総合株価指数は3日続伸した。前週末の終値に比べ40.82ポイント高の5942.94で引けた。指数構成銘柄全体の約8割が上昇した。
トランプ米大統領の病状改善を受け、投資家のリスク回避姿勢が和らいだ。米国の追加経済対策の協議進展にも期待感が広がった。日中を通して買いが優勢だったが、狭い値幅の取引だった。
米国の追加経済対策への期待や、5日朝に発表された9月の英国とユーロ圏の景況感指数がともに市場予想を上回るなど好材料が続いたことも投資家のリスク選好につながった。英国と欧州連合(EU)の通商交渉に対する先行きの不透明感は根強く残り、上値を追う動きは限られた。
原油相場の急反発を追い風に時価総額の大きい石油株が高くなり、相場全体を押し上げた。鉱業株も堅調だった。
 
個別銘柄では、航空機エンジンのロールス・ロイスが大幅高となった。前週下げが続いたことで割安感に着目した買いなどが入った。携帯電話サービスのボーダフォン・グループも上げた。バラット・ディベロップメンツをはじめ住宅建設株は続伸した。
 
半面、前週末に上昇したロシアの鉄鋼大手エブラズと水道のセバーン・トレントなど公益株は利益確定の売りで下落した。日用品のレキット・ベンキーザーも安かった。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12828.31(+139.27)
5日のドイツ株式指数(DAX)は5営業日ぶりに反発した。終値は前週末と比べて139.27ポイント高の1万2828.31だった。
下落基調が続いていたことから、値ごろ感に着目した買いが入った。新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の容体が快方に向かっていると伝わり、5日のアジア市場が株高となり、欧州市場も買いが優勢で始まった。米国の追加経済対策への期待や、朝方発表されたユーロ圏の景況感指数が市場予想を上回ったことも投資家心理の改善につながった。構成銘柄の約8割が上昇した。
 
景気敏感株とされる自動車株が買われた。個別では、アナリストが目標株価を引き上げたBMWが高かった。医薬・農薬大手のバイエルの上げも目立った。前週下げが続いたことで押し目買いが入った。
半面、電力のRWEが安かった。同業のエーオンも連れ安した。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 4871.87(+46.99)

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