144円安と5日ぶり反落、高値警戒感から利益確定売り

17日午前の日経平均株価は反落した。前週末比144円08銭安の2万3145円28銭で終えた。
朝方から国内景気の弱さや米中関係を巡る不透明感から売りが優勢だった。先週に900円以上上昇し、短期的な過熱感も警戒された。電子部品や銀行など主力業種を中心に値下がりした。日経平均株価は前場中盤にかけて下げ幅を拡大したが、心理的な節目の2万3000円を維持した。
 
取引開始前に発表された4~6月期の国内総生産(GDP)は物価変動の影響を除く実質ベースで年率27.8%減と大幅に落ち込んだ。しかし、ほぼ市場の事前予想通りだったため、株価への影響は乏しかった。
 
15日に予定されていた米中両政府の閣僚級による貿易協議が延期となるなど米中対立を巡る懸念や、安倍晋三首相の健康問題も買い手控え要因になった。
 
市場からは「前週末にかけて大きく上がれば、利益確定売りも出てくる。朝方発表の4-6月期GDP(国内総総生産)速報値は想定の範囲内であり、相場への影響はほとんどない。むしろ、買えていない投資家も少なくなく、底堅い動きになるのではないか」との声が聞かれた。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で7365億円、売買高は4億731万株と閑散だった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落した。東証1部の値下がり銘柄数は1199。値上がりは835銘柄、変わらずは125銘柄だった。
 
 


業種別株価指数(全33業種)は情報・通信業、電気機器、銀行業などが下落し、輸送用機器、鉄鋼、保険業は上昇した。
 
個別では売買代金断トツのソフトバンクグループ(SBG)が軟調となったほか、ファーストリテイリング、リクルートホールディングス、中外薬、が安い。レーザーテック、オリンパス、富士通、JR東日本なども売りに押された。セレス、オプティムなどが大幅安に売られた。
 
半面、任天堂が物色人気、オープンハウスも買いを集めた。スズキ、菱地所、第一生命HDは上昇した。オイシックス・ラ・大地、スカラがストップ高。ライドオンエクスプレスホールディングスも値を飛ばした。ディー・エル・イーも商いを膨らませ急伸となっている。
 
 
東証2部株価指数は前週末比19.70ポイント安の6560.69ポイントと続落。
出来高8813万株。値上がり銘柄数は182、値下がり銘柄数は200となった。
 
個別では明治機械が一時ストップ安と急落した。Abalance、田岡化学工業、ピーエイ、北日本紡績、ASTIが売られた。
 
一方、エスビー食品、アートスパークホールディングス、中国工業、浜井産業、ジュンテンドーが年初来高値を更新。ヤシマキザイ、ミズホメディー、フレンドリー、クレステック、ショクブンが買われた。
 

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