18日午前の日経平均株価は続落し、前日比124円32銭安の2万2972円43銭で前場を終えた。
朝方は、17日のナスダック総合指数の最高値更新を受け、買い優勢で始まったが、まもなく下げに転じた。米商務省が17日、中国の華為技術(ファーウェイ)に対する事実上の禁輸措置を強化すると発表したのをきっかけに、米中対立への懸念が意識された。TDK、太陽誘電など電子部品株の下げが目立った。空運や銀行など景気敏感株も売られた。
日経平均は上海や香港などアジア株の動向をにらんだ株価指数先物への先回り的な売りで下げ幅を広げる場面があった。ただ、米中関係を巡っては様子見ムードも根強く、全般に下値を探る展開とはならなかった。
市場からは「米中問題以上に円高が売り材料視されている。基本的に指数は前週大幅上昇した反動で安いが、ドル安(円高)が進むようなら、ヘッジファンドによる円買い・株価指数先物売りのポジションが復活し、指数の一段安につながる」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で7964億円、売買高は4億6037万株と、低調だった。東証1部の値下がり銘柄数は1315と、全体の約6割を占めた。値上がりは754、変わらずは93銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は、鉱業、空運業、銀行業、保険業などが下落。小売業、食料品などは上昇した。
個別では、ファストリ、ソフトバンクグループ(SBG)ソニー、アドバンテス、村田製が売られ、キーエンスは小幅安。ファナックが下落した。国際帝石、日本製鉄は軟調。三菱UFJ、三井住友、第一生命が値を下げ、グレイステクノは大幅安だった。
半面、任天堂、ニトリHD、味の素が値を上げた。エムスリー、東エレク、中外薬、富士フイルムが上昇した。トヨタが小高く、OISX大地はストップ高。エムアップHDも大幅高。レーザーテック、ダイセル、富士フイルムが買われた。
東証2部株価指数は前日比8.27ポイント高の6576.49ポイントと3日ぶり反発した。
出来高9471万株。値上がり銘柄数は168、値下がり銘柄数は189となった。
個別では、日本製麻、フレンドリーが一時ストップ高と値を飛ばした。エスビー食品、アートスパークホールディングス、中国工業、扶桑電通など5銘柄は年初来高値を更新。アサヒ衛陶、フルスピード、東京ボード工業、東京衡機、ビットワングループが買われた。
一方、天満屋ストア、オリエンタルチエン工業、ワシントンホテル、竹田印刷、エヌリンクスが売られた。
