4日のNYダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比164ドル07セント高の2万6828ドル47セントで終えた。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けた追加経済対策をめぐり、トランプ米政権と議会与野党は協議を継続。取引時間中に、共和党上院トップのマコネル院内総務が「米政権と民主党指導部が支援策で合意すればその案を支持する」と述べたと報じられると、引けにかけて強含んだ。
ナスダック総合株価指数は小幅ながら5日続伸し、同38.37ポイント高の1万0941.17と連日で過去最高値を更新した。証券会社が目標株価引き上げたアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が9.5%上げた。ただ、マイクロソフトなど大型株の一角が下げたのが重荷となり、上昇の勢いは乏しかった。
トランプ米政権と民主党の議会指導部が4日午後に追加支援について協議を再開する。家計への現金給付についてはすでに合意したが、失業給付金を巡る措置などで調整が難航していると伝わっている。協議の動向を見極めたいとして積極的な取引が見送られ、主な株価指数は午前には安く推移する場面もあった。
原油先物相場が上昇し、エクソンモービルやシェブロンなど石油関連株が買われた。化学のダウや航空機のボーイングも高い。ボーイングは運航停止中の主力小型機「737MAX」について、米連邦航空局(FAA)が運航再開に向けて示した修正項目リストが想定内の内容だったのが買いを誘ったとの指摘があった。
半面、前日大幅高だったマイクロソフトは反落し、相場の上値を抑えた。同社株は前日、中国企業が運営する動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米事業買収への期待で急伸したが、この日は、買収額のうちかなりの部分が米国の国庫に入るべきだとのトランプ大統領の発言などを受け、買収をめぐる不透明感が意識された。
米長期金利が約5カ月ぶりの水準に低下し、利ざや縮小への懸念からJPモルガン・チェースなど金融株の一角も安い。
NYダウ工業株30種(ドル)
26,828.47+164.07
S&P500種
3,306.51+11.90
ナスダック
10,941.166+38.369
NY金(ドル/トロイオンス)
2,021.00+34.70
NY原油(ドル/バレル)
41.52-0.18
円・ドル
105.75 – 105.76-0.16
【シカゴ日本株先物概況】
4日のシカゴ日経平均先物は続伸した。9月物は115円高の2万2500円で引け、4日の大取終値を90円下回った。
日経平均先物は米株高を好感した。4日の米株式市場でナスダック総合株価指数が連日で最高値を更新した。ただ、米議会で調整が難航している経済対策の行方を見極めたいとの向きが多く、上値は重かった。
この日の9月物高値は2万2635円、安値は2万2355円。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
22500 ( -90 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
22520 ( -70 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6036.00(+3.15)
4日のFTSE100種総合株価指数は小幅に続伸した。前日の終値に比べ3.15ポイント高の6036.0で引けた。日中を通して前日の終値前後の狭い範囲で推移した。指数構成銘柄の約半数が値上がりした。
石油株の上昇が株価指数を押し上げ、蒸留酒大手のディアジオと医薬品株の下げが株価指数の上値を抑えた。
個別銘柄では、第2四半期に記録的な赤字となった石油のBPは、石油・ガスの生産を抑え、再生可能エネルギーへの投資を増やす計画を示したことなどが好感され大幅高となった。投資会社のメルローズ・インダストリーズの上昇も目立った。
一方、ディアジオは大幅に下落した。同社が4日、2020年6月期は前の期に比べ減収となり、縮小幅が市場予想を上回ったのが嫌気された。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12600.87(-46.11)
4日のドイツ株式指数(DAX)は反落した。終値は前日と比べて46.11ポイント(0.4%)安の1万2600.87だった。
第2四半期に減収となった医薬・農薬大手のバイエルの下げが目立った。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 4889.52(+13.59)
