「源流」
帝人、川船などの決算発表スケジュール。
瞬間、「鈴木商店関連？」とうイメージが湧いた。
日本史の近現代史で登場したあの「鈴木商店」だ。
城山三郎氏の「鼠」にも登場していた。
鈴木商店記念館のHPを見てみると・・・。
明治7(1874)年に神戸で洋糖引取商を創業。
その後、台湾樟脳油の販売権を獲得。
「幻の総合商社・鈴木商店」は大正6(1917)年、売上は当時のGNPの1割に匹敵。
日本一の総合商社となる。
大番頭の金子直吉は、「三井三菱を圧倒するか、しからざるも彼らと並んで天下を三分するか、
これ鈴木商店全員の理想とするところなり」と発した。
日本は日清戦争から日露戦争にかけて軽工業から重工業中心の経済発展。
鈴木商店もまた同様な道を辿りった。
製糖、樟脳、薄荷からセルロイド、鉄鋼、造船、人絹と重化学工業へ多角化。
製造業を次々と立ち上げたことから金子直吉は「煙突男」とも呼ばれるようになる。
第一次世界大戦が勃発すると金子直吉は戦争の長期化を予期。
一斉に買いの指令を発令した。
鈴木商店は大戦中膨大な外貨を輸出を通じて日本に持ち込んだ。
日本は開国以後初めて純債務国から純債権国に転じ名実共に先進国の仲間入りを果たすことになる。
その後戦争は終結。
関東大震災もあり昭和2年（1927年）に破綻。
しかし残った企業は多い。
日商（後の日商岩井、現双日2768）。
神戸製鋼所（5406）、帝人（3401）、現在の日本製粉、J-オイルミルズ（2613）
ダイセル（4202）、昭和シェル石油（5002）、サッポロビール（2501）なども鈴木商店が源流。
ナブテスコ（帝人製機と神戸製鋼所系列のナブコが統合、合併6268）
石川島重工業が合併した播磨造船所が鈴木系列（7013）
日油（合同油脂グリセリン→日産化学工業と合併後、日本油脂として分社（4403）
日本化薬（日本火薬製造）（4272）
三菱レイヨン (東京毛織→新興人絹)現在は三菱ケミカル（4188）
日本製粉（2001）
塩水港製糖（明治40年出資） 塩水港精糖株式会社（2112）
日本セルロイド人造絹糸（明治41年設立） 株式会社ダイセル （4202）
日本発条（昭和14年設立） 日本発条株式会社→ニッパツ（5991）
東京無線電機（大正11年設立） 帝国通信工業株式会社（6763）
川崎汽船（9107）も親交企業だ。
（櫻井）
目次