米株高を受け、2万3000円台回復

 
8日午前の日経平均株価は続伸し、前週末比212円00銭高の2万3075円73銭で前場を終えた。取引時間中の2万3000円台回復は2月21日以来、約3カ月半ぶり。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸した。
 
前週末の欧米株市場が軒並み高く、東京株式市場でもリスク選好ムードのなか日経平均株価は上値を追う展開が続いている。世界的な株高で売り方の買い戻しが全体相場に浮揚力を与えている。
 
上げ幅は一時300円に迫った。5日発表の5月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数は市場予想に反して増加し、投資家のリスク許容度が高まった。「経済の回復を示す指標が米国で相次いでいることから先行きに投資家が一段と自信を強めた」とみていた。
 
日経平均の25日移動平均からの乖離(かいり)率や東証1部の騰落レシオなどテクニカル指標は相場が過熱状態にあることを示しており、「経済活動の再開による景気回復の実情に対して、株価がかなり先走っている感じはある」される。ただ、前場の取引では、上値の重さが見られても利益確定売りや手じまい売りを急ぐ様子はなく、日経平均も2万3000円台を維持しており、相場の地合いは強い。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2966億円、売買高は7億8004万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1292、値下がりは795、変わらずは82だった。
 


業種別株価指数(33業種)は、鉱業、銀行業、鉄鋼、石油・石炭製品などが上昇率上位になった。下落は精密機器、医薬品など。
 
個別では、ソフトバンクグループ(SBG)が堅調、ファーストリテイリング、リクルートも高い。トヨタ自動車、日産自動車も買いが優勢だった。JALが上昇、朝日放送グループホールディングス、gumi、ディー・エル・イーがストップ高に買われた。ファナックやTDK、アドテストも買われた。
 
半面、任天堂が軟調、キーエンスも値を下げた。花王が安く、中外製薬やテルモ、セコムも下落した。藤久が急反落、ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングスも大幅安となった。
 
 
東証2部株価指数は前週末比117.37ポイント高の6529.30ポイントと6日続伸した。
出来高1億8871万株。値上がり銘柄数は298、値下がり銘柄数は116となった。
 
個別では、アクロディアがストップ高。クレアホールディングス、アウンコンサルティング、セコニックは一時ストップ高と値を飛ばした。北海道コカ・コーラボトリング、FRACTALE、中国工業、木村工機、アルチザネットワークスなど8銘柄は年初来高値を更新。RVH、クシム、スーパーバッグ、宮入バルブ製作所、ジー・スリーホールディングスが買われた。
 
一方、フレンドリーが年初来安値を更新。Abalance、昭和化学工業、日本アビオニクス、ぷらっとホーム、川本産業が売られた。

 

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