不安定な相場展開か

週明けの日経平均が大幅に3日続落。日経平均は後場に下げ幅を広げて700円を超える大幅下落。5月27日以来の安値となった。
米国や中国での新型コロナウイルスの新規感染者数の増加を受け第2波への警戒感が強まった。時間外取引の米株先物の急落もあって短期筋による先物売りも活発化している。本日は新興市場なども下げて全体的に調整色が強まっている。
 
終値(2万1530円)は25日線(2万1527円、15日時点、以下同じ)をかろうじて上回ったが、踏みとどまったというよりは、簡単にここまで下げてしまったという印象の方が強い。
 
きょうの時点で200日線(2万1755円)は割り込んでおり、25日線割れから下げ幅拡大となった場合、26週線(2万1302円)では止まらず、13週線(2万0359円)辺りまで突っ込む展開も想定しておいた方が良い。一段の株安を回避できるか、日銀の手腕が問われる。
 
 
あす16日の日経平均株価は、不安定な相場展開か。
米国を中心に新型コロナウイルスの感染拡大第2波への警戒は根強く、今後の感染状況によっては一段と売り圧力が強まる可能性がある。スコット・ゴットリーブ前FDA(米食品医薬品局)長官は現地14日、米国の一部の州で感染者の増加や高い入院率、陽性率上昇が見られていることについて、「アウトブレーク(感染爆発)の進行」を示唆した。
中国では北京市最大の食品卸売市場で集団感染が発生し、東京でも直近の感染者数が増えるなど、先行き不透明感が増しつつある。
 
国内では、あす日銀金融決定会合の結果が明らかになるが、主要な金融政策については現状維持が予想される。ただ、一部で中小企業向け資金供給の増枠観測も浮上しており、何らかの追加材料が出れば、株価のサポート要因として意識されることもあり得る。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(15日現在)
 
23698.19  ボリンジャー:+2σ(25日)
23502.08  ボリンジャー:+1σ(26週)
23074.92  ボリンジャー:+2σ(13週)
22863.73  新値三本足陽転値
22749.65  均衡表雲上限(週足)
22617.24  6日移動平均線
22612.68  ボリンジャー:+1σ(25日)
22357.84  均衡表転換線(日足)
21755.07  200日移動平均線
21717.06  ボリンジャー:+1σ(13週)
 
21530.95  ★日経平均株価15日終値
 
21527.18  25日移動平均線
21519.85  均衡表雲下限(週足)
21509.37  均衡表基準線(日足)
21302.57  26週移動平均線
21022.05  均衡表転換線(週足)
20441.68  ボリンジャー:-1σ(25日)
20359.19  13週移動平均線
20237.07  均衡表基準線(週足)
20106.61  75日移動平均線
 
 
 
ローソク足は胴体の長い陰線を引いてほぼ「陰の丸坊主」で終了。終値は200日線を下回り、25日線との上方乖離幅を3.78円まで縮小した。5日線が下降角度を増したほか、一目均衡表の転換線も下降を続け、短期的な売り圧力増大を窺わせた。
 
ボリンジャーバンド(25日ベース)では中心線割れを窺う位置で終了し、5月28日ザラ場の一時+3σ接近以降の調整トレンドが鮮明になった。25日線や13週線が上向きをキープしたほか、本日まで3日連続安の下げ幅は合計1594円と大きく、下げ過ぎの反動高の可能性も意識されよう。RSI(14日ベース)は58.50%(先週末74.92%)、東証1部の騰落レシオ(25日ベース)は103.91%(同116.33%)といずれも中立圏で終了した。
 
 

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