16日の日経平均株価は4日ぶりに大幅反発。終値は前日比1051円高の2万2582円で、直近3日間の下げ幅の約2/3まで戻してきた。
前日の米株高を好感した買いで序盤から500円を超える上げ幅で始まったが、中頃に米ブルームバーグが「トランプ政権は景気てこ入れ策の一環として1兆ドル(約107兆円)のインフラ投資を準備」と報じたことが株高に拍車を掛けた。前日急落の調整ムードは一変し、強気の流れを1日にして取り戻している。
昨日の米国市場はFRBの企業向け資金支援を好感してダウ平均は続伸した。米連邦準備理事会(FRB)が個別企業の社債の購入を開始すると発表し、積極的な景気支援を好感した買いが入った。朝方には新型コロナウイルスの感染第2波への懸念から760ドルあまり下げる場面があったが、FRBの政策をきっかけに午後には上昇に転じている。
FRBのファインプレーに米政権のインフラ投資期待という新たな好材料も出てきたことで、日経平均は1051円高(2万2582円)と、きのうの下げ分(774円)を大きく上回る上昇となった。
テクニカル面を確認すると、200日線(21765円、16日時点、以下同じ)だけでなく5日線(2万2403円)も上回っている。25日線(21615円)を明確に割り込んでしまうと、そのことが新たな売りを誘う展開も想定されただけに、きょうは「米国さまさま」といったところ。
明日17日の日経平均株価は、強弱感が対立か。
16日の主要株価指数はきのうの大幅安から急激な立ち直りをみせ、基調の強さを改めて印象付けた。ただ、米国発の材料が追い風となった面が強く今晩の米国株動向次第では買い気がしぼむ可能性がある。
また、新型コロナウイルスの感染拡大第2波への警戒感は消えておらず、感染状況いかんでは相場の重しとして再び意識されよう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(16日現在)
24799.65 ボリンジャー:+3σ(13週)
23770.89 ボリンジャー:+2σ(25日)
23555.96 ボリンジャー:+1σ(26週)
23346.45 ボリンジャー:+2σ(13週)
22863.73 新値三本足陽転値
22749.65 均衡表雲上限(週足)
22693.35 ボリンジャー:+1σ(25日)
22582.21 ★日経平均株価16日終値
22517.92 6日移動平均線
22357.84 均衡表転換線(日足)
21893.25 ボリンジャー:+1σ(13週)
21765.89 200日移動平均線
21615.81 25日移動平均線
21519.85 均衡表雲下限(週足)
21509.37 均衡表基準線(日足)
21343.01 26週移動平均線
21022.05 均衡表転換線(週足)
20538.27 ボリンジャー:-1σ(25日)
20440.06 13週移動平均線
20237.07 均衡表基準線(週足)
20106.30 75日移動平均線
ローソク足は長い陽線を引いて200日線を上放れ、終値は5日線上に復帰。昨日までの3日連続安による下落分の3分の2戻しを達成し、10日終値23124.95円までの全値戻しが視野に入ってきた。ただ、一目均衡表では横ばいの転換線と基準線が目先のもみ合い局面入りを示唆。5日線が下降を続け、パラボリックは依然として売りサインを点灯中のため、潜在的な売り圧力も残っているとみられる。
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