米ドル円は108円台後半で上値が重い、一方でユーロ円上昇

[概況]

 
7日、欧米時間の外国為替市場における米ドル円は108円台後半付近で上値が重い展開となった。一方、クロス円ではユーロ円が119.020円まで上昇し堅調。欧州時間帯の序盤に本邦は緊急事態宣言を発令したが、為替市場では特段目立った反応は見られなかった。
 
その後、欧州中央銀行(ECB)は非定例の理事会の後、新型コロナウイルスの感染拡大による経済への影響に対応し、担保条件を緩和し銀行融資の提供を支援すると発表した。信用水準の低い政府保証融資に対する担保の受け入れや、無担保債務の受け入れも拡大する内容となっている。また、投資不適格級の格付けを受けているギリシャ国債も担保として受け入れる。銀行が低金利で流動性を調達できるような措置が取られたことなどを受けユーロは買われた。
 
一方、米国ではNY州における新型コロナウイルス感染者の死亡者数が1日当たり最多となったことなどが報じられており、ユーロ買い米ドル売りの流れでユーロ米ドルは一時1.0925まで反発した。その他、NY取引時間の引けにかけて原油価格が下落したことなども米ドル売りの材料となりそうか。テクニカル的には米ドル円は下方に位置する5日移動平均線(108.597円)付近がサポートとなるか注目したい。一方、ユーロ円は上方に位置する一目均衡表の転換線(118.578円)や基準線(118.628円)などを上抜け切れるか注目か。

[提供:カネツFX証券株式会社]

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