89円高と4日続伸、株価指数先物への断続的な買い

8日午前の日経平均株価は続伸した。午前終値は前日比89円73銭高の1万9039円91銭だった。
前日の米国株式市場では、ダウ工業株30種平均が一時930ドル超上昇した後に伸び悩み、終値は結局26ドル安と小反落した。
日経平均株価は取引開始直後に前日比100円強上昇したが、1万9000円近辺では戻り待ちの売りや利益確定売りで値を消し、下げ幅を200円超に広げる場面があった。
 
緊急事態宣言で経済活動が停滞するとの懸念は根強いものの、節目となる材料が出たことで海外のヘッジファンドなどが先物を買い戻し、相場を支えた。
外国為替市場では1ドル=108円台後半で落ち着いた取引となっており、「米株の急速な伸び悩みはリスク回避の再燃によるものではなく、急反騰後の利益確定売りにすぎない」との見方が支配的だ。
 
電鉄やガス、医薬品などディフェンシブ株の値上がりが目立ち、「公的年金が動いている節がある」とはいえ、積極的に上値を追う雰囲気にはなりにくい。次の材料待ちの様相を強める市場は、新型コロナウイルスの感染動向などに神経をとがらせながら、方向感を探る展開になっている。
 
市場では「全般的に手控えムードがあるなか、下値を試す場面もみられたが、売り込む動きはみられず、押し目買いが優勢となったようだ」との声が聞かれた。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2505億円、売買高は7億4204万株だった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸した。
 
東証1部の値上がり銘柄数は1307と全体の約6割を占めた。値下がりは791銘柄、変わらずは70銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)は空運業、陸運業、水産・農林業が上昇し、下落は鉱業、石油・石炭製品、不動産業など。
 
個別では、ファーストリテイリングが大きく買われたほか、ANAHDやキリンHD、ニトリHD、キーエンスも堅調。エムスリーも物色人気。東ガス、JR東日本、東京海上も上昇している。インテリックスはストップ高に買われた。
 
半面、ソフトバンクグループが軟調アドバンテストも売りに押された。三菱UFJやスズキ、丸紅も下落。リソー教育、アトラなどが大幅安。JFE、三井不、国際石開帝石が安い。
 
 
東証2部株価指数は前日比21.28ポイント安の5339.75ポイントと3日ぶり反落した。
出来高4074万株。値上がり銘柄数は223、値下がり銘柄数は154となった。
 
個別では、倉庫精練、阪神内燃機工業が年初来安値を更新。ダイコー通産、レオクラン、大和自動車交通、くろがね工作所、日本製麻が売られた。
 
一方、大都魚類が年初来高値を更新。価値開発、ギグワークス、本州化学工業、インスペック、クロスプラスが買われた。
 

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