10日午前の日経平均株価は小幅に続落し、前日比18円99銭安の1万9326円78銭で前場を終えた。
10日午前の東京株式市場は高寄りした後、売り物がやや優勢となって値を消す流れとなった。しかし、下値では売り物が細るとともに押し目買いや買い戻しが入り、相場全体では底堅く推移した。
東京都を中心に国内で新型コロナウイルスの感染拡大が続き、日本経済の先行き不透明感が意識された。週末とあって持ち高調整目的の売りが出た。米連邦準備理事会(FRB)による資金供給策は支えとなった。
東京都では9日、新型コロナの新規感染者数が1日あたりとして最多の181人確認された。人やモノの移動の制限が長引き、日本の経済活動が停滞するとの懸念が引き続き売りを促した。産油国による減産量が期待ほどではないとの受け止めで、前日のニューヨーク市場で原油先物相場が下落したのも投資家心理の重荷だった。
朝方は買いが先行し、寄り付きは前日比154円高の1万9500円だった。
オプション4月きりの特別清算指数(SQ)算出に伴う技術的な買いも入り、寄り付きの日経平均株価は心理的な節目の1万9500円をわずかに上回った。
しかし、週末とあって上値を買い進む投資家は現れず、「短期投資家の利益確定売りに押される銘柄が目立った」という。欧米で新型コロナ感染ペースの鈍化が報じられるが、「東京市場では休日中の新型コロナ感染者数の大幅増加に対する懸念が根強い」との指摘が多く聞かれた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は下落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆394億円、売買高は6億3715万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1422、値上がりは666、変わらずは81だった。
個別では、~。
