13日の日経平均株価は反落した。午前の終値は前週末比148円76銭安の1万9349円74銭だった。
前週末の主要海外市場が休場で手掛かり難となるなか、前週1週間で1600円超上昇したことで一服感が出て、利益確定売りが先行した。日本国内での新型コロナウイルス感染拡大に加え、主要産油国が合意した原油の減産規模が期待を下回り、原油価格下落による金融市場混乱への警戒感が出た。下げ幅は一時300円に迫った。
チャート分析上の5日移動平均(13日前引け時点、1万9299円)を割り込む水準まで下げると、押し目買いが入った。日銀の上場投資信託(ETF)買い入れを期待した買いも相場を下支えした。
ただ、前場の東証1部の売買代金は少なく、ことさら売り圧力が強まった雰囲気もなかった。前週末10日は聖金曜日(グッドフライデー)で欧米市場は休場。13日も欧州市場は休みで、東京株式市場は海外投資家不在の状況。売買に厚みがないため、小口の売りでも下げ幅が広がりやすかったと言えそうだ。
市場からは「結構戻した割には、それほど下げている訳ではない。新型コロナ関連の悪い話は相当織り込んだとみられ、とんでもない悪材料が出ない限り、落ち着き所を探す場面ではないか。タイミング的には米企業決算に対する反応を学習する段階に入る」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で7495億円、売買高は4億7622万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1444と、全体の約67%を占めた。値上がりは626銘柄、変わらずは98銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は、鉄鋼、海運業、非鉄金属、建設業などが下落した。上昇は鉱業、医薬品など。
個別ではファーストリテイリングが安く、東京エレクトロンも軟調。カシオやシチズン、エプソン、ソニーも値を下げた。JFEや神戸鋼の鉄鋼株、郵船や商船三井の海運株も下げが目立った。パイプドホールディングスは急落した。
半面、前週末に決算を発表した安川電は逆行高武田薬品工業が上昇、島津製作所買い優勢。SHIFTが大幅高に買われた。イオンやセブン&アイも高い。シキボウはストップ高となった。
東証2部株価指数は前週末比14.14ポイント高の5508.74ポイントと6日続伸した。
出来高5143万株。値上がり銘柄数は210、値下がり銘柄数は172となった。
個別では、キーウェアソリューションズ、木村工機がストップ高。ショクブンなど2銘柄は年初来高値を更新。ぷらっとホーム、ミズホメディー、パシフィックネット、アイケイ、フュートレックが買われた。
一方、鉄人化計画、ロブテックス、フォーバルテレコム、ピーエイ、リミックスポイントが売られた。
