456ドル高、原油相場急伸を好感

 22日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発した。前日比456ドル94セント(2.0%)高の2万3475ドル82セントで終えた。
 
米国産原油の先物相場はこの日朝から急伸し、清算値(終値に相当)は前日比約19%高となった。主要産油国による追加減産への期待や、トランプ米大統領のツイッター投稿を手掛かりに買いが膨らんだ。米原油先物は、新型コロナウイルス感染拡大による需要急減などを背景に、20日に史上初のマイナス価格まで低下。ここ最近の株価の重しになっていた。
また、ダウ平均が前日までの2日で計1200ドル超下落していたため、値頃感から買い戻しも入りやすかった。
 
テキサス州は24日から州内の店舗の再開を認める。オハイオ、ミシガン両州も5月1日に経済活動を再開する方針だ。ムニューシン米財務長官は22日、FOXニュースで「米経済は夏の終わりまでには大部分は再開できるだろう」と述べた。外食のマクドナルドやクレジットカードのビザなど消費関連の幅広い銘柄が買われた。
 
中東の地政学リスクの高まりが意識され、原油価格が上昇した。シェブロンなど石油株が買われたこともダウ平均を押し上げた。半導体のテキサス・インスツルメンツの2020年1~3月期決算が市場予想を上回り、同業のインテルも7%高となった。
 
トランプ米政権と与野党の議会指導部は追加の経済対策で最終合意した。中小企業の雇用対策や医療体制の整備に充てる見通しだ。政府の経済対策が相次いでいることも、投資家心理を支えた。
 
セクター別では半導体・同製造装置や消費者サービスが大きく上昇した一方で、運輸や保険の上げは小幅にとどまった。
 
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発した。前日比232.15ポイント(2.8%)高の8495.38で終えた。半導体関連銘柄に加え、スマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトが買われた。インド企業への大型出資を明らかにしたフェイスブックは7%上げた。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
23,475.82+456.94
S&P500種
2,799.31+62.75
ナスダック
8,495.379+232.150
NY金(ドル/トロイオンス)
1,687.80-23.40
NY原油(ドル/バレル)
14.23+2.66
円・ドル
107.71 – 107.72+0.12

 


【シカゴ日本株先物概況】

22日のシカゴ日経平均先物は反発した。
6月物は前日比230円高の1万9265円で引け、22日の大取終値を245円上回った。
連日急落していた米原油相場が反発し、投資家心理が改善した。また、5000億ドル規模の中小企業向け新型コロナウイルス対策を米議会が承認することで米政府の追加経済対策への期待も買いを支えた。
この日の6月物高値は1万9330円、安値は1万8835円。
 
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
19265 ( +245 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
19345 ( +325 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】
 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 5770.63(+129.60)
22日のFTSE100種総合株価指数は反発した。前日の終値に比べ129.60ポイント高い5770.63で引けた。
前日の急落から一転、原油相場の反発を眺めて投資家のリスク回避姿勢が和らいだ。資源株を中心に買い戻された。指数構成銘柄全体の約8割が上昇した。
 
個別銘柄では、石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルがA株(5.7%高)、B株(4.8%高)ともに大幅高。同BPも6%の急騰となった。
決算発表を手掛かりとした銘柄物色も目立った。電力会社のドラックス・グループは16%値上がりした。2019年度の株主配当を従来の予定通りに支払う方針を示したほか、1~3月期の業績は堅調だったと発表したのが好感された。20年2月期決算は増収増益だったと発表したインターネット通販専業のファストファッション大手ブーフーも大きく上昇した。
半面、高級衣料バーバリーは2.9%安とさえなかった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10415.03(+165.18)
22日のドイツ株式指数(DAX)は反発した。終値は前日と比べて165.18ポイント高い10415.03だった。原油先物相場が下げ止まったことで投資家心理が改善した。
きのう4%程度下落した反動買いが入っている。銀行や建設セクターなどが上昇した。
オーストリアやドイツなどに続き、イタリアも外出規制を段階的に解除する見通しになった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 4411.80(+54.34)
 

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