来週はもみ合い展開か

 
 
今週は、軟調展開となった。
先週末の大幅高の反動で週初から売りに押されると、NY原油先物が史上初のマイナス価格をつけるなど原油価格の急落を嫌気して、下を試す流れが続いた。
急伸していた直近IPO株が一転値を崩し、マザーズ指数も上昇にブレーキがかかったことから、地合いの変調も意識された。ただ、日経平均は節目の1万9000円を割り込んだところでは押し目買いが入り、原油価格の反転を材料に戻りを試した。
ただ、先行き不透明感が強まる中、週末にかけては売り直された。
日経平均は週間では約635円の下落となり、週足では3週ぶりに陰線を形成した。
 
 
来週は、横ばい展開か。
週半ばからゴールデンウイーク(GW)に入る。市場参加者も限られるなか、日経平均株価の上値は重い展開が続きそうだ。来週の予想レンジは1万8800~1万9700円。
祝日が1日あり4日立ち合いとなるが、材料は満載だ。
国内は決算発表ラッシュで、個別物色が活況になると見込まれる。日銀金融政策決定会合、FOMC、ECB理事会と中央銀行イベントが集中する。日米欧三段構えの状況で一方的に下に傾く展開は想定しづらいが、無策では通過できない環境で期待値も高まっており、金融緩和策などが出てきても、必ずしもポジティブな反応とはならない可能性がある点には留意が必要だろう。
また、これらのイベントが買い材料となったとしても、東京株式市場は翌週の月~水曜が休場のため、市場の空白リスクを回避する売りが上値を抑えやすい。
新型コロナウイルスの感染動向については、国内ではまだ拡大が警戒される一方、海外では経済活動再開への期待も高まっている。強弱材料が入り交じる中、上下どちらに振れたとしてもそれを修正する動きが出てくるとみており、週でみれば水準は大きく変わらないと予想する。
 
政府の「緊急事態宣言」の期限が5月6日とされていることから、この期間の延長の有無が来週には公表されそうだ。新型コロナウイルスの感染拡大は続いていることから「5月いっぱい頃までの延期を宣言するのでは」との見方がある。期間の延長は「長い目では感染拡大の抑制につながるものであり、市場はすでに延期を織り込んでいる」ともみられている。
 
 
■テクニカル・ポイント(24日現在)
 
20978.51  均衡表雲下限(週足)
20450.11  13週移動平均線
20386.78  ボリンジャー:+2σ(25日)
20237.07  均衡表雲上限(日足)
20237.07  均衡表基準線(週足)
19700.79  ボリンジャー:-1σ(26週)
19677.59  ボリンジャー:+1σ(25日)
19654.21  均衡表転換線(週足)
19446.09  6日移動平均線
19390.16  均衡表転換線(日足)
 
19262.00  ★日経平均株価24日終値
 
19243.11  均衡表雲下限(日足)
18968.41  25日移動平均線
18259.22  ボリンジャー:-1σ(25日)
18140.13  均衡表基準線(日足)
18092.35   新値三本足陰転値
18070.02  ボリンジャー:-1σ(13週)
17550.04  ボリンジャー:-2σ(25日)
 
ローソク足は短い陰線を引いて上値の重さを再確認する一方、25日線は上向きをキープし、強弱感の対立を窺わせた。
一目均衡表では終値が2月20日以来約2カ月ぶりの雲中復帰を果たし、大勢では弱気地合いを脱してもみ合い相場への移行が予想される。
基準線と転換線が横ばいを続けたほか、ボリンジャーバンドで-2σから+2σまでの各線が中心線に寄っていく5本線収束が顕著になっており、目先は25日線を下値支持線としながらも上値の重い膠着局面が継続しそうだ。
 

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