2日の日経平均株価は続落し落ち着きどころを探る展開か
日経平均株価の予想レンジは、2万900円-2万1300円。
2月28日のNYダウ工業株30種平均は27日と比べて357ドル安の2万5409ドルと7日続落で終えた。世界経済の停滞懸念から一時は下げ幅を1000ドル超に広げ、心理的節目の2万5000ドルを下回った。その後は米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測を支えに下げ幅を縮小して終えた。
新型コロナウイルスの感染拡大による中国景気の悪化で、運用リスクをとりづらくなった投資家の売りが出やすい。米国の利下げへの期待や前週の大幅な下げの反動で自律反発を狙った買いも下値には入るとみられるが、相場の押し上げは見込みづらい。下値メドについて前週末を600円あまり下回る2万0500円程度との声があった。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、同28日の大阪取引所終値比285円だった。
2月29日に発表された中国の2月製造業PMIは35.7と過去最低を記録した。米国で利下げ期待が浮上したことは下支え要因とはなるものの、円高や弱い中国指標を受けて引き続き警戒ムードの強い地合いが続くと予想する。
また、為替相場は、ドル・円が1ドル=107円台の前半(前週末2月28日終値は108円83-85銭)、ユーロ・円が1ユーロ=118円台の半ば(同119円67-71銭)と円高方向に振れていることは重しとなりそう。
日本株にも自律反発を狙った買いが入りやすいとの見方はあるが、経済の先行き懸念が上値を抑えるだろう。国内ではイベント中止などが相次ぐなか、2日から全国の多くの小中高などが臨時休校に入る。日本経済の混乱や悪影響が広範囲に広がるとの懸念は売り要因となるだろう。
日程では、財務省は8時50分に2019年10~12月期の法人企業統計を発表する。企業の設備投資意欲の後退を示す結果となれば、機械株などの重荷となりそうだ。カーブスHD(7085)が東証1部に上場する。
海外では2月の財新中国製造業PMIの発表がある。米国では2月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数の発表がある。米景気の底堅さが続いているか判断する手掛かりとなる。
【好材料銘柄】
■大和コンピューター <3816>
上期経常が39%増益で着地・11-1月期も23%増益。
■gumi <3903>
20年4月期第3四半期累計(19年5月-20年1月)の経常利益予想を従来の5.6億円→12.1億円に2.2倍上方修正。
■日本エンタープライズ <4829>
子会社and Oneが在宅型コールセンターシステム「T-Macss HomeCloud」を提供開始。
■シミックホールディングス <2309>
株主優待制度を新設。毎年3月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、自社グループの工場・研究施設がある地域の特産品(3000円相当)を贈呈する。
■ミライト・ホールディングス <1417>
電気工事・電気設備工事を手掛けるシンガポールYL社の株式を取得し子会社化する。
■イチケン <1847>
今期配当を10円増額修正。
■熊谷組 <1861>
台湾に子会社を設立、同国の不動産開発事業に参入する。
■幼児活動研究会 <2152>
発行済み株式数(自社株を除く)の6.89%にあたる80万株(金額で7億2400万円)を上限に、3月2日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施する。
【主な経済指標・スケジュール】
【国内】
2(月)
10-12月期法人企業統計(8:50)
2月新車販売台数(14:00)
2月軽自動車販売台数(14:00)
《決算発表》
伊藤園、エイチ・アイエス、ロックフィール、ゼネパッカー
【海外】
米2月ISM製造業景気指数(3/3 0:00)
米1月建設支出(3/3 0:00)
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
