【寄り付き概況】
2日の日経平均株価は続落して始まった。始値は前週末比293円17銭安の2万0849円79銭と2万1000円を割り込んだ。
下げ幅は一時300円に迫り、取引時間中としては2019年9月5日以来の低水準となった。新型コロナウイルスの感染拡大による中国景気の悪化で、投資家心理が悪化している。外国為替市場で円相場が1ドル=107円台後半に上昇し、幅広い銘柄に売りが優勢になっている。
中国国家統計局が2月29日に発表した2020年2月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は35.7と、過去最低の水準に落ち込んだ。新型コロナによる中国景気の急速な悪化を受け、非鉄金属や海運など景気敏感株に売りが先行している。
一方、取引時間中はアジア株市場の動向も横にらみに引き続き波乱含みの展開を強いられそうだが、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに踏み切るとの観測があり自律反発狙いの買いも入っている。
また、日経平均は前週に週間で2240円あまりの記録的な下げをみせており、売り込まれた後は突っ込み警戒感からの買い戻しも想定されるタイミングにある。
寄り付き時点で業種別では33業種全面安で、値下がりで目立つのはその他金融、保険、電力ガス、石油、輸送用機器など。
個別では、任天堂、ファーストリテも軟調、KDDIや中外薬、信越化が安い。トヨタ、日産自、ホンダ、日本電算、京セラが売られ、日本製鉄、JFE、コマツ、日立建機も値下げた。また、三菱UFJ、みずほFG、三井住友、野村、東京海上が下落し、安川電、ファナックも下押している。
半面、朝安のソニー、ソフトバンクGが切り返し、三井不、菱地所、レオパレス21が上伸し、武田、楽天、ぴあ、アトラエなどが堅調に推移している。
人気はカイオム(4583)、日水(4550)、チエル(3933)、出前館(2484)、マナック(4364)、アキレス(5142)、ケーヒン(7251)、ベネッセ(9783)、長谷工(1808)、ツルハ(3391)、コスモス薬(3349)、ファンデリー(3137)、ゲオ(2681)、OLC(4661)、ココカラ(3098)。
