米株急騰受け買い優勢も後半伸び悩み

5日の日経平均株価は続伸した。午前の終値は前日比199円50銭高の2万1299円56銭だった。
朝方は、きのうのしっかりした動きや、前日のNYダウ工業株30種平均の急反発を好感した買いが先行した。その後は、戻り待ちの売りに上値を抑えられる格好が続いたこともあり、寄り付きの時点の同299円81銭高の2万1399円87銭が高値となった。
 
アジア株市場が総じて堅調な値動きを示したことも投資家心理を支える要因となった。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感は拭えず、2万1000円台前半は戻り売り圧力も強い。買い一巡後は伸び悩む展開となっている。
 
市場では、売買代金も前日より少ないペースで推移し、「売りがいったん引っ込み、小口の買いが株価を押し上げたという印象だ」との声も聞かれた。新型コロナウイルスの感染拡大は国内企業の事業にも影響し始めており、業績の先行き不透明感が強まっている。
中長期運用の投資家による買いは期待しにくい状況。
 
別な市場関係者は、「日経平均株価のボラティリティー指数が、途中経過ながら2月27日以来となる30ポイント割れとなり、相場に落ち着きが出てきたようだ。上昇に向けキッカケ待ちとなる場面もありそう」との声が聞かれた。

 
東証1部の出来高は5億8843万株、売買代金は1兆238億円。騰落銘柄数は値上がり1505銘柄、値下がり583銘柄、変わらず75銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)は、電気・ガス業、医薬品、その他製品、食料品などが上昇した。下落は鉄鋼、鉱業など。

個別では、4日に500億円を上限とする自社株買いを発表した三井物の上げも目立った。任天堂が高く、ソニーも上昇した。武田薬品工業、中外薬やテルモなど医薬・ヘルスケア関連株が高い。ファーストリテイリングも堅調。オリエンタルランドも買いが優勢だった。ティーライフ、オルトプラスなどが急伸。ジャパンエレベーターサービスホールディングス、味の素が上昇し、任天堂やバンナムHDが買われた。
 
一方、富士通が冴えず、スズキや日産自、デンソーが安い。三菱UFJやコンコルディなど金融株の一角の下げも目立った。三井不や住友不、清水建も売られた。内田洋行が大幅安、カーブスホールディングスも大きく値を下げた。
 

東証2部株価指数は前日比23.06ポイント安の6223.97ポイントと反落した。
出来高3543万株。値上がり銘柄数は244、値下がり銘柄数は154となった。
 
個別では、あじかん、オリエンタルチエン工業、日鍛バルブ、東京コスモス電機、ハイレックスコーポレーションが昨年来安値を更新。アイスタディ、スガイ化学工業、マナック、アゼアス、ソフト99コーポレーションが売られた。
 
一方、東京インキが昨年来高値を更新。三光マーケティングフーズ、ロブテックス、北越メタル、アールエイジ、本州化学工業が買われた。

 

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