[概況]
コロナウィルス感染拡大の勢いが衰えず、米国ではNY州でカリフォルニア州・ワシントン州・ペンシルバニア州に続き非常事態宣言が発せられた。金融の中心であるNY州での非常事態宣言発令は、市場の警戒レベルを大きく引き上げたようで、週明けの為替市場では米ドル売り・円買いが急速に進んでいる。
米ドル円は、先週末の終値から1円以上下方へ窓を開けてスタートし、104円台前半での推移。クロス円各通貨も歩調を合わせる形で大幅に下落している。コロナウィル関連報道の他でも、OPECプラスの交渉決裂に伴うサウジアラビアの記録的増産観測の浮上や、レバノンのデフォルト等、リスク要因が噴出しており、金融市場にとっては試練の週となりそう。
米ドル円は、短期的な下値目途になると見られていた昨年8月安値104.40円を割り込んでおり、いよいよ100.00円の大台が視野に入った格好。円高進行のピッチが速いだけに、政府・日銀をはじめとした当局の反応次第でボラティリティが高まることも考えられ、予断を許さない展開が続きそうだ。
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