【後場寄り付き概況】
後場寄り付きの日経平均株価は、前営業日比162円36銭安の1万9536円40銭で始まった。東証株価指数(TOPIX)は、8.15ポイント安の1380.82で始まった。
日経平均株価、東証株価指数(TOPIX)ともに、再び戻り歩調を強めている。新型コロナウイルスの感染拡大による景気失速懸念は根強いものの、米国をはじめとした経済対策策定機運の高まりを背景にした押し目買いが入り始めている。
外国為替市場では、1ドル=103円40銭近辺の推移。アジアの主要株式市場は高安まちまち。
個別では、任天堂が安く、キーエンス、ファナックも売り物がちで、トヨタは軟調。ファーストリテが下落している。三井住友、三菱UFJが値を下げ、東京海上がさえない。
半面、SUMCOが切り返し、ソニー、東エレクは底堅く、ソフトバンクG、OLC、JT、資生堂が堅調で、武田はプラス圏に浮上した。
直近で急落を見せた原油相場がひとまず下げ止まったことが投資家心理の下支え要因となり、日経平均も下げ渋り・下げ幅を縮小している。
物色としても、足元で外資系証券によるショートポジションが積み上がっていたとみられるハイテク株中心に自律反発や買い戻しの動きが出たような状況であろう。
本日の参院財政金融委員会にて日銀・黒田総裁は、日銀が保有する株価指数連動型上場投資信託(ETF)の時価が簿価を下回る損益分岐点について、日経平均株価1万9000円程度と述べたことも伝わっており、保有ETFが含み損の状態に陥っている可能性があるとの懸念も投資家心理の重しになっているもよう。
