「浮足立つのは得か損か」
週末のNY米国株式市場は急反発。
前日にブラックマンデー以降で最大の下落となったNYダウは1985ドルの急反発となった。
主要3指数はいずれも2008年10月以来の大幅高。
序盤から買いが先行。
その後トランプ大統領が新型コロナウイルスへの対応で国家非常事態を宣言。
「新型コロナ対応に向け最大500億ドルの拠出に道を開く」と発言したことを好感。
宣言以降の約30分でNYダウは100ドルの上昇となった。
FRBの金融調節を担当するニューヨーク連銀は総額370億ドルの国債買い入れを実施すると発表。
「新型コロナによる非常に特異な市場の混乱」に対応するものと説明した。
アップルが12%上昇。
トランプ大統領は「戦略備蓄向けに石油を大量購入する」と発言。
原油セクターも反発の動き。
ダウ輸送株指数は680ポイント高の7939ポイントと反発。
SOX指数は10.93%上昇。
VIX指数は75→57.83に低下した(リーマンショック時の80が過去最大)。
国債利回りは上昇し10年債利回りは一時1%台を回復。
10年国債利回りは0.982%。
2年国債利回りは0.508%。
ドルが対円で一時3%を超える大幅な値上がりになり108円台に急上昇。
2013年4月以降で最大の上昇となった。
恐怖と欲望指数は2→5に上昇。
週間ベースでNYダウは10.4%安。
NASDAQは8.2%安。
S&P500は8.8%安。
それぞれ2週ぶり大幅反落。
週間ベースで英FTSEが17.0%安、5週続落。
独DAXは20。0%安、4週続落。
仏CAC40は19.9%安、4週続落。
週末の日経平均は寄り付き376円安、一時1869円安があって終値1128円安と大幅続落。
日足は3日連続の陰線でマド2つ。
安値は16690円で2016年11月以来3年4カ月ぶりの安値水準。
ただ後場は18000円台を回復した場面もあった。
「ソニーを売り気配スタートとなった寄り(5476円)で買って後場の高値(5980円)で売れれば・・・。
9%超の利益が出た計算になる」という声もある。
メジャーSQ値17052円は終値で上回っており幻ではない。
「下ひげが底打ちシグナル」という見方もある。
週間では約3318円の大幅下落。
下落幅は過去最大。
週間下落率(16%)はニクソンショック(17%)、リーマンショック(23%)について3番目。
週足は4週連続陰線。
東証1部の売買代金は4兆8923億円と5日連続の3兆円超(30日連続の2兆円超)。
値上がり64銘柄(前日39銘柄)。
値下がり2099銘柄(前日2117銘柄)。
新高値0銘柄(6日連続0銘柄)。
新安値1722銘柄(前日856銘柄)と過去最大。
騰落レシオは43.25(前日49.55)。
2日連続の50%割れ。
NTレシオは13.82倍と低下。
サイコロは4勝8敗で33.3%。
右肩下がりの25日線(21937円)からは20.54%のマイナスかい離。
右肩下がりの75日線は23024円。
右肩下がりの200日線(22125円)からは21.22%のマイナスかい離。
5日線(18994円)は6日連続で下回った。
松井証券信用評価損益率速報で売り方△6.314%(前日△4.580%) 。
買い方▲30.904%(前日▲27.734%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△14.863%(前日△12.297%)。
買い方▲46.967%(前日▲42.603%)。
空売り比率は41.9%で23日連続の40%超。
空売り規制なし銘柄の比率は14.1%。
日経HVは41.6、日経VIは51.10。
日経平均採用銘柄の予想PERは10.83倍。
EPSは1609円。
PBRは0.84倍。
BPSは20751円。
225先物採用銘柄の益回りは9.23%。
ドル建て日経平均は165.25(12月13日が219.64)。
東証1部単純平均株価は91円安の1616円。
(2019年末2327円、2018年末2077円、2017年末2946円)。
売買単価は1414円(前日1465円)。
東証1部の時価総額は482兆円。
シカゴ225先物終値は日中比1140円高の17930円。
高値18235円、安値16470円。
大証夜間取引終値は日中比1130円高の17920円。
気学では「逆向かいの日。大いに高きは売り、安きは買え」。
火曜は「相場の分かれる日。足取りに追従して駆け引きせよ」。
水曜は「後場高のこと多し。前場安ければ買い狙い良し」。
木曜は「初め安いと後高の日。突っ込み買い方針」。
ボリンジャーのマイナス3σ(収まる確率99.7%)が16449円。
マイナス2σ(収まる確率95。4%)が18278円。
RSIが8.57。
RCIが2.75。
今朝になってFRBは1%の追加利下げを発表。
過去2週間足らずで2回目の緊急利下げ。
FF金利の誘導目標は0─0.25%と実質的ゼロ金利導入。
「経済がこのイベントを切り抜け、最大雇用と物価安定という目標の達成に向けた軌道上にあると確信が持てるまで、
この目標水準を維持する見込みだ」というのがコメント。
同時に「日米中銀と欧州6中銀は共同歩調でドル資金の供給を拡充」とのコメント。
静かな安息日の日曜の午後にわざわざ動かなくても良かったのに、という気がする。
全力での緩和姿勢を評価するのか、円高の方向性を嫌気するのかの分岐点。
換言すれば「小手先が勝ちか本質が勝ちか」の解を求める月曜日。
日銀は金融政策決定会合を前倒しで本日12時半から1日で開催予定。
「浮足立つのが得か損か」でもある。
今年の曜日別勝敗(3月13日まで)
↓
月曜2勝6敗
火曜4勝5敗
水曜6勝4敗
木曜5勝5敗
金曜4勝6敗
週間ベースで日経平均株価は16.0%安、5週続落(累計26.8%下落)。
TOPIXは14.3%安、5週続落(同27.2%下落)。
東証マザーズ指数は21.1%安、2週続落。
日経ジャスダック平均は16.0%安、2週ぶり反落。
東証2部指数は17.8%%安、2週ぶり反落。
東証REIT指数は21.99%安、2週ぶり反落。
日経平均の週間下落率は2008年10月(▲24.3%)以来の大きさ。
土曜の日経夕刊「ウォール街ラウンドアップ」。
トランプ大統領の演説を受けたアメリカの資産運営会社や調査会社のメンバーのコメントが紹介されている。
「市場が求めていたのは医療的な解決策だった。
マネーじゃないんだよ」。
あるいは「新型コロナウィルスが広がっているさなかに企業収益の底を探るのは愚かなゲームだ。
ウィルスを止めるしかない」。
「これからが本当の戦いとなる」と言うは容易だ。
マーケットには医療や感染の専門家はいない。
それなのに自分のフィールドから「利下げだ。金融緩和だ。減税だ。経済対策だ」の声。
「今そこにある危機のために必要なのかどうか」は考えるべきだろう。
事態の根本は自分の経験と思考のフィールドで起きているのではない。
結果として市場暴落が起きているということ。
だから「利下げでウィルスは止まらない」というパロディが聞かれたのだろう。
ココが機械にはおそらく読めないから機械は暴走したのかも知れない。
「やむなくリスクを落とすためにコンピュータのスイッチを切ってしまったファンドも多い」。
これもパロディに聞こえる。
ところで、今回一番のパロディは2月24日の日経ヴェリタスの特集。
「ダウ3万ドルの新地平 米株1強、通過点か天井か」。
「史上初の3万ドル乗せに向けNYダウはカウントダウン。
NYダウが初めて1万ドルに乗せてから2万ドルになるのに18年。
そこから3万ドル近辺に到達する期間わずか3年」。
しばらくの見果てぬ夢になってしまった。
NYダウは1985ドル高の23185ドルと3日ぶりの大幅反発。
上昇率は9.36%で上場幅は過去最高。
NASDAQは673ポイント高の7874ポイント。
S&P500は230ポイント高の2711ポイント。
ダウ輸送株指数は680ポイント高の7939ポイントと反発。
SOX指数は10.93%上昇。
VIX指数は57.83。
3市場の売買高は約171億株(直近20日平均130.2億株)。
225先物CME円建ては大証日中比1140円高の17930円。
ドル建ては大証比日中比1430円高の18220円。
ドル円は107.91円。
10年国債利回りは0.982%。
2年国債利回りは0.508%。
◇━━━ カタリスト━━━◇
シナネン(8132)・・・動兆
シナネンに注目する。
同社はLPガス、灯油主体の燃料商社。
バイオマス燃料製造も手掛ける。
銀系無機抗菌剤「ゼオミック」、コンクリート用抗菌剤「ゼオマイティ」に期待感。
(兜町カタリスト櫻井)
