31日の日経平均は続落。167円96銭安の1万8917円01銭(出来高概算18億6000万株)で取引を終えた。中国の3月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は52と、前月(35.7)から上昇し、景況拡大と悪化の分かれ目である50を予想外に上回ったことが材料視され、前場半ばには一時1万9336円19銭と上げ幅が200円を超える局面もみられた。
しかし、その後はこう着感の強い相場展開となり、大引けにかけて下げ幅を広げている。前場の終値段階でTOPIXが上昇して終えていたこともあり、日銀のETF買い入れが期待しづらいほか、配当再投資に伴う需給もないことから、引けにかけては前場の上昇に対するポジション調整といったところ。
明日4月1日の日経平均株価は、神経質な展開か。
新型コロナウイルスの感染拡大状況をにらみ、不安定さが続きそうだ。
市場では、政府が近く緊急事態宣言を発令するとの思惑が浮上しつつあり、警戒感はぬぐえない。また、明日午前8時50分に発表される3月調査日銀短観にも注視する必要がある。大企業製造業の景況感は7年ぶりにマイナス圏に沈み、非製造業にも影響が及ぶとみられる。その落ち込み度合いによっては企業業績への悪化懸念が再燃し、売り圧力が強まる可能性もある。
10時45分には中国の3月財新製造業PMIが発表予定。取引時間中に中国の指標を消化するという点で、きょうと似たような展開となる可能性もある。きょう弱かった業種が切り返すのか、もう一段売られるのかに注意を払っておくとともに、新興市場の優位性が強まるかという点にも注目しておきたい。
■テクニカル・ポイント(31日現在)
22374.70 26週移動平均線
22245.86 75日移動平均線
21961.43 200日移動平均線
21539.19 13週移動平均線
21300.73 ボリンジャー:+1σ(25日)
21268.98 均衡表雲上限(週足)
21225.75 均衡表雲下限(週足)
20321.99 ボリンジャー:-1σ(26週)
20237.07 均衡表基準線(週足)
20176.78 均衡表転換線(週足)
19973.37 均衡表基準線(日足)
19463.07 25日移動平均線
18953.75 ボリンジャー:-1σ(13週)
18949.17 6日移動平均線
18917.01 ★日経平均株価31日終値
18269.29 ボリンジャー:-2σ(26週)
17961.29 均衡表転換線(日足)
17625.42 ボリンジャー:-1σ(25日)
16552.83 新値三本足陰転値
16368.30 ボリンジャー:-2σ(13週)
16216.58 ボリンジャー:-3σ(26週)
15787.76 ボリンジャー:-2σ(25日)
13950.11 ボリンジャー:-3σ(25日)
ローソク足は陰線を引いたが、下ヒゲは前日安値に届かず、弱地合いにあって下値での買い需要を確認した格好。5日線の上昇と25日線の下降がそれぞれ続いたほか、転換線が横ばいを保ち、目先のもみ合い継続を示唆している。
25日線とのマイナス乖離率が2.81%と小さく、RSI(14日ベース)は45.37%に上昇して中立圏中央の50%に接近しており、今後は売り買いの拮抗状態の中で方向感の定まりにくい相場が予想される。
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