「相場は世相を反映している鏡」

「相場は世相を反映している鏡」
 
 
NY株式市場で主要3指数はそろって反発。
訪中したWHOのテドロス事務局長が「中国には感染を管理・抑制できる力があると確信している」とコメント。
これを受けて市場は安定したとの解釈だ。
「1月の米消費者信頼感指数が5カ月ぶりの高水準。
ウイルス感染拡大による経済への影響懸念の緩和につながった」という見方もある。
決算発表を控え2.83%上昇したアップルがけん引役。
引け後に発表された同社の第1四半期(10─12月)決算は収益が市場予想を上回って着地。
「iPhone」の販売台数が1年ぶりに増加。
付属機器の需要も堅調だった。
時間外で同社株は2.7%上昇。
12月の耐久財受注統計は民間設備投資の先行指標とされるコア資本財受注が前月比0.9%減。
19年4月以来の大幅な落ち込みとなった。
市場予想は横ばいだった。
リスク選好度がやや改善したことから国債利回りは上昇(価格は下落)。
一時1.57%まで低下した10年国債利回りは1.661%。
2年国債利回りは1.468%。
ドル円は109円台前半で推移。
NY株式市場で「ヒンデンブルグオーメン」点灯。
1カ月以内に株価が5%超の下落局面に向かうとされる。
19年5月と7月にも点灯。
いずれもトランプ米大統領が対中追加関税発動表明して株価下落した「実績」。
と報じたのは日経朝刊。
しかし恐怖と欲望指数は47→52。
 
火曜の日経平均は寄り付き217円安、終値127円安。
ただ売り叩く動きはなく後場はやや戻して日足は陽線。
前日安値の23317円と火曜高値の23243円で2つ目の窓を空けた。
シカゴNYダウ先物夜間取引がプラス水準での商いとなったことが手掛かり。
「前日一時500ドル幅での急落を演じた米国株が下げ止まればとの期待につながった」。
そんな声も聞こえた。
終値(23215円)は75日線(23242円)を下回ったがほぼ近い水準。
月足陽線基準23204円は死守した。
東証1部の売買代金は2兆1941億円と2日連続2兆円超。
値上がり735銘柄(前日166銘柄)。
前場は一時140銘柄程度まで減少していた。
値下がり1335銘柄(前日1961銘柄)。
前場は一時1900銘柄を超えていた。
新高値24銘柄(前日26銘柄)。
新安値87銘柄(前日78銘柄)。
騰落レシオは78.38(前日83.28)と80%割れ。
NTレシオは13.72倍(10月28日が13.87倍)。
サイコロは7勝5敗で58.3%。
右肩下がりの25日線(23764円)からは2.31%のマイナスプラスかい離。
200日(22046円)からは5.88%のプラスかい離。
75日線(23242円)はほぼサポート。
5日線(23642円)は右肩下がり。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲12.468% 。
買い方▲8.503%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲5.574%。
買い方▲14.761%。
空売り比率は42.8%で6日連続の40%超。
空売り規制なし銘柄の比率は7.3%。
1月24日時点の信用売り残は104億円減の8817億円。
2週連続の減少。
同信用買い残は815億円増の2兆4399億円。
3週連続の増加。
信用倍率は2.77倍(前週2.64倍)。
信用買い残は昨年3月8日時点以来約10か月半ぶりの高水準。
日経HVは17.0、日経VIは19.25。
日経平均採用銘柄のPERは14.19倍。
EPSは1636円。
PBRは1.14倍。
BPSは20364円。
225先物採用銘柄の益回りは7.05%。
ドル建て日経平均は212.95(12月13日が219.64)。
東証単純平均株価は9円安の2271円。
(2019年末2327円、2018年末2077円、2017年末2946円)。
売買単価は1873円(前日1844円)。
シカゴ225終値は大証日中比180円高の23340円。
高値23355円、安値22990円。
気学では「前日高かりし時は反落する日」。
木曜は「弱体日、吹き値売り方針」。
金曜は「案外高き日なり、逆に安き時は翌日高し」。
ボリンジャーのマイナス2σが23255円。
マイナス1σが23509円。
逆にマイナス3σが23000円。
一目均衡の雲の上限(23452円)は割り込んだまま。
勝手雲の下限(23521円)も割り込んだまま。
上限は23736円。
一昨年来の火曜高水曜安のリズムが変わったような気がするのだが・・・。
 
イソップ物語に「欲張りな犬」という話がある。
肉をくわえた犬が橋を渡りながら、ふと下を見ると・・・。
川の中にも肉をくわえたイヌがいる。
犬はそれを見て思った。
「あいつの肉の方が大きそうだ」。
イヌはくやしくて堪らない。
「あいつをおどかしてあの肉を取ってやろう」。
そこで犬は川の中にいる犬に向かって思いっきり吠えた。
「ウゥー、ワンワン」
そのとたん・・・。
咥えていた肉はポチャンと川の中に落ちてしまった。
「ああー」。
川の中には、がっかりした犬の顔が映っている。
先ほどの川の中の犬は水に映った自分の顔だった。
この教訓は「同じものを持っていても人が持っているものの方が良く見える。
欲張ると結局損をする」。
これが正統的解釈だろう。
ただここ数日の相場を見ていて思い出しだのがこの話。
コロナウイルスの震源地中国の春節休場で東京が代替市場のようなアジア。
コロナウイスで下落した流れが欧州→米国と継続し戻ってきた東京市場。
今度は「NY株の大幅安を受けての売り物優勢の展開」。
それって前日の東京で織り込んだ動きや材料だったのではなかろうか。
自分で踊って、他の動きにまた追随する主体性のなさ。
いつも右顧左眄して主体性がないからこうなるのだろうか。
自分の咥えた肉よりも他国市場の咥えた肉の方が大きいかも知れないという誤解と錯覚。
日々疑心暗鬼の世界だというのも大きな理由なのだろうか。
 
「相場は世相を反映している鏡のようなもの」
証券会社の面接で40年ほど前に言った言葉。
世相を反映している最たるものが相場。
そしてお金という人間の欲望の最大の対象を取り扱っているのも相場。
人の行動を左右する一番大きな理由は金銭なのだから当然世相の鏡であるハズだ。
 
投資家さんのメール。
「和歌山県アドベンチャーワールドのジャイアントパンダ『永明(エイメイ)27歳」』
11回目の繁殖へ」。
人間でいえば80歳、年々持久力続かないと・・・
繁殖の雄のパンダの最高齢記録更新」
 
外務省によると「武漢からのチャーター機に搭乗した206人は全員が日本国籍。
搭乗前に検査を受け、新型肺炎の発症者はいなかった」との報。
「全員日本人」でなく「日本国籍」という説明は興味深い。
 
 
 
NYダウは187ドル高の28722ドルと6日ぶりの反発。
NASDAQは130ポイント高の9269ポイントと3日ぶりの反発。
S&P500は32ポイント高の3276ポイントと3日ぶりの反発。
ダウ輸送株指数は64ポイント高の1861ポイントと反発。
SOX指数は2.40%上昇。
VIX指数は16.28。
3市場の売買高は67.5億株(直近20日平均74億株)。
225先物CME円建ては大証日中比180円高の23340円。
ドル建ては大証比日中比200円高の23360円。
ドル円は109.13円。
10年国債利回りは1.661%。
2年国債利回りは1.468%。
 
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
シノプス(4428)・・・動兆
シノプスに注目する。
同社は大手小売業向けに需要予測型の自動発注システム「sinops」を展開。
スーパー向けに新規受注拡大。
ドラッグストアやコンビニ向けにも期待感。
棚卸サービス国内首位のエイジスと業務提携。
生活協同組合コープさっぽろと「sinopsR6」を全店導入することを前提としたパイロット契約を締結。

(兜町カタリスト櫻井)

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