【寄り付き概況】
29日の日経平均株価は反発して始まった。始値は前日比93円61銭高の2万3309円32銭。
28日の米株式市場で、主要3指数が前日に新型肺炎の感染拡大への警戒感から大幅下落した反動でそろって上昇。東京市場でも運用リスクを取る動きがやや優勢になった。東京外国為替市場で円相場が円安・ドル高方向に振れたことも投資家心理の改善につながった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発して始まった。
日経平均は新型肺炎の感染拡大による経済への影響を警戒し、今週に入って600円以上下落しており、自律反発狙いの買いが入った。ただ、厚生労働省は28日、国内で新たに3人の患者を確認したと明らかにし、初めて日本人の感染が確認されたと発表した。感染拡大による経済への悪影響を懸念する動きは根強く、買い一巡後は上値の重さも目立つ。
外国為替市場では1ドル=109円台前半と円安水準で推移していることもポジティブ材料になっている。
寄り付き時点で業種別では33業種中、24業種が高く、値上がり上位に海運、紙パルプ、鉱業など。
個別では、ソニー、ソフトバンクG、トヨタの主力株や、東エレク、アドバンテス、信越化の半導体関連株、村田製、太陽誘電、TDKなどの電子部品株が上伸し、みずほFG、三菱UFJの金融株や日本製鉄、JFE、コマツ、日立建機、JAL、ANA。も値を上げ、任天堂、ファーストリテも堅調となった。
半面、大成建、大林組、鹿島の建設株やエーザイ、第一三共、アステラス薬、大日住薬、塩野義の薬品株が軟調で、マツモトキヨシ、ケーズHD、イズミの小売株も値を消している。
テクニカル的にはハローズ(2742)、NRI(4307)、アース(4985)、日置電(6866)が動兆。
人気は、両毛シ(9691)、日精化(4362)、医学生物(4557)、モバファク(3912)、カイノス(4556)、インソース(6200)、タカラバイオ(4974)、LIXILビ(3564)、システムリ(3771)、ミルボン(4919)、アセンテック(3565)、エムケイシス(3910)、自動制御(6232)、ヒトコミュ(4433)、レノバ(9519)。
