6日午前の日経平均株価は大幅続伸し、前日比483円63銭高の2万3803円19銭で終えた。
前場の東京株式市場はリスクオンの流れが強まり、日経平均は寄り付き大幅高で始まり、その後も先物を絡めて上値指向を強めた。
新型コロナウイルスの治療薬やワクチンの開発が進んでいるとの報道を受け、欧州主要国や米国の株価指数が上昇した。
日経平均株価は前引けで2万3800円台に上昇。1月27日の相場下落の際に開いたチャートの「窓」を埋め、さらなる相場上昇への期待が高まる形となった。
5日の米NYダウ工業株30種平均の上げ幅が480ドル超となり、投資家が運用リスクをとりやすくなった。市場では米大統領選に向けたアイオワ州の民主党の党員集会で、中道派のブティジェッジ氏が優勢を維持しているのが一定の買い安心感につながっているとの見方があった。
また、5日に公表された米国の雇用関連指標や、米サプライ管理協会(ISM)の非製造業景況指数が景気の強さを示す結果だったこともプラスとなった。「米国株高で投資余力の高まった海外投資家の買いが入っている」とみられ、商いが膨らんだ。幅広い銘柄が値上がりし、これまで新型肺炎の影響で売り込まれていた非鉄金属や機械などの銘柄で上昇が目立った。
円相場が1ドル=109円台後半まで下げるなかで輸出関連株などへの買いが膨らみ、日経平均の上昇に拍車がかかった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も大幅続伸した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2863億円、売買高は7億7543万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1927と、全体の約9割を占めた。値下がりは187銘柄、変わらずは45銘柄だった。
業種別株価指数(全33業種)は全業種が上昇。パルプ・紙、石油・石炭製品、鉱業の上昇率が高かった。
個別では、ソフトバンクG、ソニーが堅調、トヨタ自動車も買われた。ファーストリテイリング、三井化学、川重が大幅高、武田薬品工業、協和キリンやデンカなども上昇した。ZHDや日清紡HDも買われた。パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスが物色人気となり、総合メディカルホールディングスは値上がり率トップに買われた。
半面、東京エレクトロン、富士通、フジクラが冴えず、ディー・エヌ・エーが大幅安。スクウェア・エニックス・ホールディングスも大きく売り込まれた。メンバーズ、コロプラも急落した。
東証2部株価指数は前日比160.15ポイント高の7288.06ポイントと3日続伸した。
出来高5681万株。値上がり銘柄数は309、値下がり銘柄数は99となった。
個別ではJMACS、インスペックがストップ高。スガイ化学工業は一時ストップ高と値を飛ばした。アスモ、いい生活、神島化学工業、東海ソフト、JFEシステムズなど11銘柄は昨年来高値を更新。PALTEK、NCS&A、FRACTALE、恵和、パシフィックネットが買われた。
一方、昭和飛行機工業、川本産業、マナック、アゼアス、昭和化学工業が売られた。
