続落後、下値模索の展開

28日の日経平均株価は続落後、下値模索の展開となりそうだ。
日経平均株価予想レンジは、2万1000円-2万1500円。
新型コロナウイルスの感染拡大が世界景気に与える影響への警戒感が強まる中、前日のNYダウ工業株30種平均は過去最大の下落幅を記録した。世界的に運用リスクを避ける動きが一段と広がり、売り圧力が強まる公算が大きい。
現地27日のシカゴ日経平均先物の円建て清算値は、27日の大阪取引所終値比625円安の2万1225円だった。株価指数先物を中心に同清算値にサヤ寄せする動きが先行するとみられる。売り一巡後は、今後の展開を見極めたいとして、手控えムードが広がりそうだ。
 
連日の株価の下落で、信用取引での保証金の追加請求を避けるため、買いポジションを処分する動きも想定され、売り圧力が強まる場面もありそう。
市場では心理的な下値メドとして、前日終値(2万1948円)を1000円程度下回る2万1000円近辺を挙げる声が聞かれる
外国為替市場で円相場が1ドル=109円台後半まで上昇していることも主力の輸出関連株の重荷で、朝方の日本株は全面安で始まりそうだ。
 
騰落レシオ(東証1部、25日移動平均)は27日に59.36%と一般的に「売られすぎ」の目安とされる80%を大きく下回り、2016年2月以来およそ4年ぶりの水準まで低下している。相場の短期的な底入れを示唆する指標が出てきているものの、海外株式相場など外部環境が混乱している状況とあって、テクニカル的な経験則は機能しづらいだろう。
 
安倍晋三首相が27日、全国の小中学校と高校、特別支援学校に3月2日から春休みまで臨時休校を要請した。教育現場や保護者、企業などの混乱を懸念する声もあり、教育関連などの銘柄の動向が注目される。
 
日程面では、きょうの国内は1月の有効求人倍率・完全失業率、1月の鉱工業生産、1月の商業動態統計、1月の住宅着工、1月の自動車輸出実績、2月の都区部消費者物価指数(CPI)など。
海外では、2月の米消費者態度指数(ミシガン大学調査・確報値)、2月の米シカゴ購買部協会景気指数、1月の米個人所得・個人支出、2月の独消費者物価指数(CPI・速報値)、2月の独失業率など。10~12月期のインドGDP、10~12月のトルコGDPなども発表される。

 
 
【好材料銘柄】
 
■アイスタディ <2345>
フィスコ<3807>とIR動画分野で提携強化。また、法人企業向けオンライン学習システム「SLAP」を学校教育機関向けの教育支援ツールとして提供開始したことに伴い、子会社エイム・ソフトの島根事業所開発センター内部にサポートセンターを開設。
 
■フィスコ <3807>
アイスタディ<2345>とIR動画分野で業務提携。株主総会やIR説明会のオンライン配信の開始で遠隔開催を支援。
 
■大王製紙<3880>
トルコ衛生用品メーカーのユルドゥズ社の全株式を約30億円で取得し子会社化する。また、丸紅 <8002> と共同でブラジル衛生用品メーカー、Santher社の全株式を買収子会社を通じて取得する。取得価額は約584億円。
 
■NIPPO<1881>
前田道路<1883>と資本業務提携に関する協議開始。
 
■エディオン<2730>
ネットショップ注文商品の自宅外受け取りサービスを開始。
 
■ディア・ライフ<3245>
杉並区にマンション開発用地を取得。21年9月期に収益計上する見込み。
 
■クスリのアオキホールディングス<3549>
2月既存店売上高は前年同月比12.2%増と増収基調が続いた。
 
■電算システム <3630>
十六銀行 <8356> と債権保証型後払いサービスなどの共同事業検討で基本合意。
 
■ULSグループ <3798>
システムコンサルティング会社アークウェイの株式を取得し子会社化する。
 
■ユーザベース <3966>
株主優待制度を新設。毎年12月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、NewsPicksとQuartz Japanの有料コンテンツを体験できるギフトカードを贈呈する。
 
久光製薬 <4530>
経皮吸収型非ステロイド性疼痛治療剤「HP-3150」のがん疼痛に関する国内製造販売承認を申請。

 
【主な経済指標・スケジュール】
 
【国内】
28(金)
1月失業率(8:30)
1月有効求人倍率(8:30)
1月商業動態統計(8:50)
1月鉱工業生産指数(8:50)
1月住宅着工統計(14:00)
2年国債入札
《決算発表》
アイ・ケイ・ケイ、ギグワークス、東和フード、大和コン、はてな、キタック、共和工業
 
【海外】
米1月個人消費支出・個人所得(22:30)
 

※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。

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