反落、利益確定売り優勢

25日午前の日経平均株価は反落した。前日比23円86銭安の2万3806円72銭で前場を終えた。前日のNYダウ工業株30種平均が4営業日ぶりに反落したうえ、日経平均が年初来高値圏で膠着感を強めており、目先の利益を確定する売りが優勢となった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落した。
 
朝方から軟調な展開が続いた。クリスマスの祝日に伴う海外市場の休場で取引参加者が少ないなか、売り買いともに様子見ムードのなか、日経平均は小幅反落となった。
年内実質最終売買日を目前にしてキャッシュポジションを高めようとする動きが上値を押さえている。国内の機関投資家を中心に目先の相場全体の上値の重さを意識して買い持ち高を手じまう動きを強めた。
 
市場からは「海外投資家は休みで、動いているのは国内投資家だけ。日経平均2万4000円を前に足踏みし、利食い売りが出ているが、下を売る動きはない。後場もこんな調子で、きょうの安値近辺で推移するのでないか」との声が聞かれた。
 
個人投資家の売買が目立った。新規材料が出て個人の買いが集まった小型株が、1部市場の売買代金上位に浮上した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で5103億円、売買高は3億8391万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1497と、全体の約7割を占めた。値上がりは562、変わらずは100銘柄だった。
 


業種別株価指数(全33業種)では、水産・農林業、鉄鋼、パルプ・紙の下落が目立った。上昇は医薬品、その他製品、情報・通信業。
 
個別では、2020年2月期の連結純利益見通しを下方修正したしまむらが急落。日産自はナンバー3である関潤副最高執行責任者(COO)が退社すると伝わり、下げが目立った。ソフトバンクグループが冴えず、東京エレクトロンも軟調。トヨタ自動車も値を下げた。マツダやスズキも下落し、東レやパナソニックが売られた。
 
一方、エーザイや第一三共が高い。KDDIやNTTドコモなど通信株の上げも目立った。ファーストリテイリングや任天堂、OLCも買われた。
アドバンテスト、レーザーテックも上昇した。サムコがストップ高カイ気配、ストライク、ボルテージなども一時値幅制限いっぱいに買われた。
 
東証2部指数は前日比9.33ポイント安の7220.09ポイントと3日続落した。
出来高は7295万株。値上がり銘柄数は188、値下がり銘柄数は220となった。
 
個別では、マーチャント・バンカーズ、日創プロニティ、リミックスポイント、アサヒ衛陶、東京會舘が年初来安値を更新。櫻島埠頭、杉村倉庫、瑞光、カーチスホールディングス、ぷらっとホームが売られた。
 
一方、川口化学工業が一時ストップ高と値を飛ばした。田辺工業、高田工業所、いい生活、古林紙工、JFEシステムズなど19銘柄は年初来高値を更新。アクロディア、ジー・スリーホールディングス、竹田印刷、アジア航測、JMACSが買われた。

 

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