27日の日経平均は大幅に下落。483円67銭安の23343円51銭(出来高概算11億8000万株)で取引を終えた。
新型肺炎を巡り、中国メディアによると、患者数は累計で2000人を超えてきており、団体客の渡航中止なども伝えられる中、中国経済のみならず、世界経済への影響等も警戒されるなか、売り優勢の相場展開となった。
大証225先物はシカゴ日経225先物清算値(2万3635円)を大きく下回る2万3300円で始まったこともあり、インデックス売りに押される格好となった。
物色は新型肺炎に関連する銘柄に短期筋の値幅取り狙いが集中しているが、マスクなどの関連の他、臨床試験、医薬品など、関連物色に広がりがみられていた。
明日28日の東京株式市場は、調整継続か。
新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大に対する警戒感は根強く、景気減速への懸念とともに手控えムードが尾を引こう。
中国政府は27日、午前零時(日本時間同1時)時点で、感染者が前日発表から769人増えて計2744人、死者は同24人増加の81人に上ると発表した。
市場では、「新型肺炎患者の拡大ペースが強まっているうちは、不透明感が強く調整相場が続きそうだ」との声が聞かれた。
テクニカル面ではきょうの下げで25日線(2万3798円、27日時点、以下同じ)を大きく割り込んだ。5日線(2万3772円)が25日線を下回り、日足の一目均衡表では雲の中に入り込むなど、チャート形状は大きく悪化した。
この先は75日線(2万3218円)がサポートになるかどうかが焦点となる。
年初に値を崩した場面では75日線に接近したところで反転している。きょうの売られ方はセリングクライマックスに近いようにも思われるため、ここで切り返してくれば、今週中にきょうの下げ分を取り戻す展開も期待できる。
一方、あっさり75日線を割り込んでしまうようだと、26週線(2万2610円)が控える2万2000円台半ば辺りまで調整色が強まる可能性がある。
■テクニカル・ポイント(27日現在)
24034.31 ボリンジャー:+1σ(25日)
23905.73 ボリンジャー:+1σ(13週)
23824.26 6日移動平均線
23798.93 25日移動平均線
23773.48 ボリンジャー:+1σ(26週)
23716.64 均衡表転換線(日足)
23604.07 13週移動平均線
23563.56 ボリンジャー:-1σ(25日)
23533.57 均衡表転換線(週足)
23533.57 均衡表基準線(日足)
23467.89 均衡表雲上限(日足)
23343.51 ★日経平均株価27日終値
23328.19 ボリンジャー:-2σ(25日)
23302.42 ボリンジャー:-1σ(13週)
23218.00 75日移動平均線
23092.81 ボリンジャー:-3σ(25日)
23000.76 ボリンジャー:-2σ(13週)
22699.10 ボリンジャー:-3σ(13週)
22663.03 均衡表雲下限(日足)
22610.39 26週移動平均線
22113.36 均衡表基準線(週足)
22046.56 200日移動平均線
21698.33 均衡表雲上限(週足)
21447.29 ボリンジャー:-1σ(26週)
ローソク足はマドを空けて陰線を引いたほか、ともに下向きの5日線と25日線が短期デッドクロス(DC)を形成し、下落局面入りを示唆した。一目均衡表では、雲上限を上回ることなく推移。遅行線は株価との下方乖離幅を拡大して弱気シグナルを増大したほか、転換線が下降し、目先の売り圧力継続が予想される。
ボリンジャーバンドでは、一時-2σを割り込んで下値拡張局面入りを示唆。東証1部の騰落レシオ(25日ベース)は83.28%(先週末89.09%)に低下し、売られ過ぎ圏入りの目安となる80%に接近した。
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