[概況]
16日東京時間の外国為替市場において、米ドル円は動意の薄い動きに終始している。英国総選挙、米中貿易協議と二つのリスク要因を消化し、目先の懸念材料が払しょくされたものの、米ドル円の上昇は限定的にとどまった。下値の堅さこそみせるものの、一方で大台である110.00円を超える勢いは見られず、109円台半ばで往来する格好。
市場関係者の間では、今週中にも行われる見通しのウクライナ疑惑を巡って提起されているトランプ大統領の弾劾訴追に対する警戒感が生まれているとのこと。
ただ、下院における弾劾条項の審議と上院での弾劾裁判により採決がでる弾劾訴追は、下院の弾劾条項の審議こそ過半数を握る共和党主導のもと可決されることが予想されるものの、共和党が過半数を握る上院では有罪判決に必要な3分の2以上の支持を集められない可能性が高く、無罪となる公算が高い。
短期的に弾劾訴追のニュースが上値の圧迫要因となっても、いづれ110.00円の大台を突破する可能性が高そうだ。12月2日に示現した109.74円を突破し、年内に110円円台へ回帰できるか注目したい。
[提供:カネツFX証券株式会社]
