17日午前の日経平均株価は反発し、前日比77円96銭高の2万4030円31銭で前場を終えた。
NYダウ工業株30種平均など主要株価指数が軒並み史上最高値を更新。同日の欧州各国の主要株価指数も値を上げ、17日の中国株も上昇して始まるなど「世界的に投資マインドが好転している」中で、日本株もその勢いに乗った格好だ。
日経平均は寄り付きで前日比138円高の2万4091円と、この日の高値を付けた。
その後は利益確定売りが相場の重荷となったが、先高観は根強く、2万4000円を下回る場面では買いが入り、前日比でプラス圏を維持した。
16日発表の欧米製造業の景況感を示す指数は市場予想を下回り、「景気底入れ確度は高まっていない」のが現状と言える。米中貿易協議の進展や欧州連合(EU)からの秩序ある離脱に道筋が見えた英総選挙といった心理要因から、「経済情勢に目を向けると芳しいものばかりではない」のも確かだろう。
市場関係者は、「2万4000円台を維持できるかどうかは微妙な情勢」と指摘していた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9689億円、売買高は6億709万株だった。
東証1部の値上がり銘柄数は1073、値下がりは943、変わらずは140銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は鉱業、精密機器、医薬品などが上昇し、下落は鉄鋼、繊維製品、非鉄金属など。
個別では、ソフトバンクグループ(SBG)が堅調、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクもしっかり。アステラスや第一三共が堅調に推移し、ファーストリテイリングも買い優勢だった。安川電機も値を上げた。オルトプラスも物色人気でマネジメントソリューションズ、ボルテージが値を飛ばした。
半面、東京エレクトロンが朝高後に軟化、TDK、日本電産も冴えない。電通やアサヒが下落し、日本郵政、かんぽ生命保険が値を下げた。新日本科学が急落、内田洋行も大きく利食われた。
東証2部株価指数は前日比22.66ポイント安の7210.16ポイントと3日ぶり反落した。
出来高5992万株。値上がり銘柄数は190、値下がり銘柄数は204となった。
個別では魚喜、ベース、アサヒ衛陶、東京會舘、ロイヤルホテルが年初来安値を更新。インスペック、ウイルコホールディングス、ウエスコホールディングス、アイスタディ、那須電機鉄工が売られた。
一方、大同信号がストップ高。弘電社、高田工業所、パシフィックネット、セントラル総合開発、古林紙工など17銘柄は年初来高値を更新。恵和、ダイハツディーゼル、サイオス、ハイパー、テクノフレックスが買われた。
