小幅高、朝高後は伸び悩み

23日午前の日経平均株価は小幅に反発した。前週末比42円23銭高の2万3858円86銭で前場を終えた。
前週末のNYダウなど主要株指数がいずれも最高値を更新したことを受け、リスクを取る動きが優勢となった。ただ、海外勢を中心にクリスマス休暇に入った投資家が多く、上値を追う動きは限られた。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落した。
 
日経平均が年初来高値圏で推移するなか、利益確定売りも散見された。中国国営の新華社は23日午前、ツイッターで「中国政府は2020年1月から一部の輸入製品に対する関税を引き下げる予定だ」と伝えたが、投資家の反応は限られた。
 
米中貿易交渉の第1段階の合意は織り込み済みで、次の上昇ステージ入りには「景気回復ストーリーへの信頼性が必要になる」という。期待先行で上昇した株価は、既に企業業績面での割安感が薄れた状況。日経平均が一段高となるには、景気回復と業績改善を確信できる新たな材料が必要になりそうだ。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で7222億円、売買高は4億8520万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は704と、全体の約3割にとどまった。値下がりは1330、変わらずは124銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)は医薬品、サービス業、精密機器などが上昇し、下落は鉱業、非鉄金属、電気・ガス業など。
 
個別では、従業員による買収(エンプロイー・バイアウト=EBO)により株式を非公開化すると発表したユニゾHDが年初来高値を更新した。ソニーが買い優勢、任天堂もしっかり。第一三共や小野薬、アステラスなど医薬品株の上げも目立った。Zホールディングスも上値追いが続く。千趣会がストップ高、タカラトミーも物色人気。エノモト、冨士ダイスなど半導体関連も値を飛ばした。
 
半面、日立製作所が軟調、積ハウスや富士通、日本電産、村田製作所なども売りに押された。オルトプラスが大幅安、アクセル、サンデンホールディングスなども大きく値を下げた。いすゞやSUBARUの下げも目立った。住友鉱や国際石開帝石が安い。
 
東証2部株価指数は前週末比35.63ポイント安の7234.02ポイントと3日ぶり反落した。
出来高8916万株。値上がり銘柄数は186、値下がり銘柄数は211となった。
 
23日に東証2部に新規上場したカクヤスは公募・売り出し価格(公開価格、1600円)を266円(16.6%)上回る1866円で初値を付け、前引けは1999円だった。
 
個別では、魚喜、日創プロニティ、ジー・スリーホールディングス、東京會舘、ロイヤルホテルが年初来安値を更新。パシフィックネット、共和コーポレーション、アスモ、サイバーステップ、東邦金属が売られた。
 
一方、竹田印刷がストップ高。ダイトーケミックスは一時ストップ高と値を飛ばした。三井住建道路、田辺工業、高田工業所、ダイナックホールディングス、恵和など17銘柄は年初来高値を更新。カーチスホールディングス、JESCOホールディングス、サイオス、ベース、NCS&Aが買われた。

 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次