23日のNYダウ工業株30種平均は前日比45ドル85セント高の2万6833ドル95セントは反発で終えた。
米主要企業の決算発表ラッシュを迎えており、それを受けた個別株の選択売買が中心だった。ボーイングの決算が好感され、ダウは買いが先行したものの、半導体関連株に売りが広がり、ナスダックは下落して始まった。欧州連合(EU)が英国の離脱延期申請を全会一致で支持したことで、合意なきEU離脱への懸念が後退したものの、引け後に予定される多数の主要企業決算を見極めたいとの思惑から小動きとなった。
朝方に発表した決算を受けて過度な業績懸念が後退した建機のキャタピラーと航空機のボーイングが買われ、相場を支えた。ダウ平均は100ドル強上げる場面があった。
キャタピラーは7~9月期決算が大幅な減収減益だったが、決算説明で経営陣が中国販売の底入れ見通しに言及し、買いが優勢となった。同じく7~9月期決算が大幅な減収減益だったボーイングも上昇。運航停止中の主力小型機「737MAX」の10~12月期の運航再開見通しを変えず、好感した買いが入った。
一方、業績見通しが市場予想を下回ったテキサス・インスツルメンツは売りが膨らみ、半導体株の下げを主導した。22日夕に市場予想を大きく下回る10~12月期見通しを発表した半導体のテキサス・インスツルメンツが一時、10%近く下落。半導体関連銘柄に幅広く売りが広がり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.9%下落した。
セクター別では、家庭用品・パーソナル用品やメディアが上昇する一方で半導体・半導体製造装置や耐久消費財・アパレルが下落した。
ナスダック総合株価指数は前日比15.498ポイント高の8119.793と反発した。アップル、アルファベット、フェイスブックなど主力大型株が上昇した。
NYダウ工業株30種(ドル)
26,833.95+45.85
S&P500種
3,004.52+8.53
ナスダック
8,119.793+15.498
NY金(ドル/トロイオンス)
1,495.70+8.20
NY原油(ドル/バレル)
55.88+1.40
円・ドル
108.67 – 108.68+0.30
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は反発した。
12月物は前日比110円高の2万2795円で引けた。23日の大証終値を145円上回った。米株高や円安が買いを支えた。23日の米株式相場は企業決算を手掛かりに上昇し、日経平均先物にも買いが波及した。円相場の反落も支援材料になった。
この日の12月物高値は2万2800円、安値は2万2480円。
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
22795 ( +145 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
22805 ( +155 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7260.74(+48.25)
FTSE100種総合株価指数は3日続伸した。前日の終値に比べ48.25ポイント高の7260.74で引けた。
英国の10月末の欧州連合(EU)離脱が困難となり、不透明感が高まったが、株価は底堅く推移した。ポンド安が進んだことに加え、ジョンソン英首相の離脱案が議会の支持を集めたことも相場を後押しした。
構成銘柄の約6割が上昇した。日中を通して上げ幅は徐々に広がった。
個別銘柄では、石油と医薬品株の値上がりが株価指数に大きく影響した。複数のアナリストが買い推奨を始めた保険のM&Gが5.6%高で上昇率トップ。ロシアの鉄鋼大手エブラズも大幅高となった。
半面、金融大手ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)が2.9%安となったほか、同ロイズ・バンキング・グループも0.2%安と小緩んだ。ロンドン証券取引所グループは2.8%安と軟化した。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12798.19(+43.50)
ドイツ株式指数(DAX)は3日続伸した。終値は前日と比べて43.50ポイント高の12798.19だった。
個別では、医薬・農薬大手のバイエルと素材メーカーのコベストロが上昇した。アディダスとタイヤのコンチネンタルは売られた。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5653.44(-4.25)
