30日午前の日経平均株価は反落し、前日比81円38銭安の2万2892円75銭で前場を終えた。
前日の米NYダウなど主要株指数が上昇一服となったことを受け、主力株中心に利益確定売りが優勢だった。
米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要イベントを前に、持ち高整理のための売りに動く投資家が多かった。
日経平均は前日まで7日続伸し、連日で年初来高値を更新して短期的な過熱感が意識されていた。海外勢の売りがやや膨らみ、日経平均は下げ幅を100円超に広げる場面もあった。
下げが目立ったのは東エレクやアドテスト、TDKといった景気敏感株だった。業績の先行きに対する楽観的な見方を織り込んで上昇基調を強めてきたが、きょうは売りに押された。
一方、ただ、個別株物色意欲は根強く値上がり銘柄数も全体の約4割を占めている。景気変動の影響を受けにくい医薬品や食料品、日用品などディフェンシブ株の一角には買いが向かい、相場全体を支えた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小幅続伸した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1274億円、売買高は6億1709万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1204、値上がりは841、変わらずは106銘柄だった。
業種別株価指数(全33業種)は電気機器、金属製品、銀行業が下落し、その他製品、情報・通信業、証券・商品先物取引業は上昇した。
個別では、ファーストリテイリングや京セラ、安川電、ファナック、ソフトバンクグループ(SBG)が安く、東京エレクトロンも軟調。トヨタ自動車が売りに押され、NECも大きく下げた。三櫻工業も利食われ安い。TACが急反落、さくらインターネットも大幅安となった。
半面、富士通が大幅高、キーエンスも上昇。KDDI、資生堂が高く、エーザイ、アステラスも堅調。ケーヒンがストップ高、日信工業も値幅制限いっぱいに買われる場面があった。有機合成薬品工業は商いを伴い大幅高となっている。
東証2部株価指数は前日比12.57ポイント安の6861.14ポイントと3日ぶり反落。
出来高6110万株。値上がり銘柄数は166、値下がり銘柄数は215となった。
東証2部にきょう上場した恵和は9時58分に、公開価格(770円)を33%上回る1026円で初値を付けた。午前の終値は1016円だった。
個別では、ジー・スリーホールディングス、ワシントンホテルが年初来安値を更新。花月園観光、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート、ダイトーケミックス、NCS&A、アサヒ衛陶が売られた。
一方、田岡化学工業がストップ高。テクノスマートは一時ストップ高と値を飛ばした。アヲハタ、石井表記、宇野澤組鐵工所、戸上電機製作所、ユーピーアールなど8銘柄は年初来高値を更新。RVH、西芝電機、レオクラン、那須電機鉄工、エスティックは値上がり率上位に買われた。
