[概況]
30日東京時間の外国為替市場において、米ドル円は動意の薄い展開となった。NY時間にFOMC声明発表並びにパウエル議長記者会見を控え、積極的な取引が手控えられる傾向にある模様。今回は0.25%の利下げが行われるとの予想が大勢となっており、焦点はパウエル議長の記者会見に移っている。
会見内容から来月以降の追加利下げの可能性を探ることがポイントとなるが、米経済のリスクとなっていた米中貿易摩擦の問題が小康状態となっていることもあって、今回で利下げの打ち止めをにおわせるとの見方が多い模様。金利市場における今会合での利下げの織り込み率はほぼ100%に達していることから、利下げによる米ドルへの下落圧力は限定的となる可能性が高い。
一方で、12月会合時点での0.5%分の利下げ(10月に続き12月も利下げを実施)は依然として25%程織り込まれており、仮にパウエル議長が利下げ打ち止めを示唆する発言をするようであれば、米ドル買いのきっかけとなる余地が残っているといえる。米ドル円は10月に入って以降、109.00円の大台付近で強い戻り圧力が観測されているが、本日のFOMCを契機に同水準を突破できるかが注目点となりそうだ。
[提供:カネツFX証券株式会社]
