31日午前の日経平均株価は小幅に反発し、前日比43円94銭高の2万2887円06銭で終えた。
前場は主力株中心に買い優勢の地合いで日経平均は続伸したが上値も重く、前引けは43円高と小幅な上昇にとどまった。前日の米国株市場ではFOMCの結果を受けて主要株価指数が揃って上昇、これを引き継いで朝方は東京市場もリスク選好の動きがみられたが、その後は中国製造業PMIが市場予想を下回ったことなどが重荷となる形で上値を押さえた。
主要企業による2019年4~9月期の決算発表が本格化するなか、通期の業績予想を上方修正したソニーが大幅に上昇した。SCSKなど業績が良好と受け止められた銘柄に買いが集まった。日経平均は朝方に上げ幅が100円を超える場面があった。
前引けにかけて伸び悩んだ。中国国家統計局と中国物流購入連合会(CFLP)が発表した10月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が8カ月ぶり低水準となり、市場予想も下回った。中国景気の先行き不透明感から、安川電など中国関連とされる銘柄に売りが出た。好業績への期待が高かったアドテストが決算発表後に急落し、半導体関連銘柄に売りが波及したのも相場の重荷だった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は下落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1936億円、売買高は6億5377万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は624、値下がりは1448、変わらずは83だった。
業種別株価指数(33業種)は情報・通信業、ガラス・土石製品、不動産業の上昇が目立った。下落は証券・商品先物取引業、ゴム製品、銀行業など。
個別では、ソニーが売買代金トップで大幅高に買われた。ファストリやソフトバンクG、塩野義が上昇した。資生堂、花王やアルプスアル、AGCも上げた。ショーワが上値追い、アルプスアルパインも高い。ティーガイアが急騰、ぐるなびはストップ高。長大も値を飛ばした。
一方、アドバンテストが大幅安、日立や第一生命HD、サイバーの下げが目立った。SUMCOや野村、コマツが下落した。トヨタ自動車も軟調。三櫻工業が急反落、タダノ、サイバーエージェントも大幅安となっている。
東証2部株価指数は前日比12.46ポイント安の6840.72ポイントと続落した。
出来高5898万株。値上がり銘柄数は211、値下がり銘柄数は168となった。
個別では、恵和、小島鉄工所、テクノアソシエが年初来安値を更新。石井表記、アサヒ衛陶、大興電子通信、アドテック プラズマ テクノロジー、高松機械工業が売られた。
一方、ショクブンが一時ストップ高と値を飛ばした。富士古河E&C、三井住建道路、アヲハタ、要興業、西芝電機など7銘柄は年初来高値を更新。アジア航測、アルプス物流、花月園観光、ギグワークス、旭情報サービスが買われた。
