「3S」
NYダウは日中値幅375ドルと荒い値動きで終値は142ドル安。
NASDAQの下落率は1.46%まで拡大した。
背景は米中貿易摩擦や金利の問題ではなく民主党によるトランプ大統領の弾劾機運の高まり。
7月に行ったウクライナのゼレンスキー大統領との電話会談。
その前に同国に対する約4億ドル規模の支援を保留するよう指示したことを確認。
ただウクライナに圧力を掛けたとされる疑惑は否定した。
全く違う方向からのカーブという印象だ。
もっともトランプ大統領の国連総会での演説で中国の通商を巡る慣行を改めて非難したことは悪材料視された。
コンファレンス・ボード消費者信頼感指数は125.1。
前月の134.2から低下。
低下幅は過去9カ月で最大。
これが冷水のように効いた格好だ。
経済指標を材料視するのは地合いの悪さの象徴でもある。
地合いが良ければ「見えないフリ」となるのが慣例だ。
10年国債利回りは1.652%。
2年国債利回りは1.627%。
それぞれ低下。
ドルは下落。
「政治リスクの再燃からドル売り圧力が強まった。
今後の弾劾手続きや新証拠の出現、さらには実際の弾劾決定はいずれも計り知れないほどのリスクになる」という見方だ。
ドル円は107円台前半。
引け後に決算発表したナイキの決算は市場予想を超えて着地。
恐怖と欲望指数は59→53ポイントに悪化。
3連休明けの日経平均は寄り付き16円高、終値19円高。
4日ぶりの日足陽線で3日続伸。
日中値幅は91円。
「NYダウが14ドル高、日経平均が19円高。
似たような値幅の上昇だが日本株の方が強かったような印象」という声が聞こえる。
シカゴ225先物が100円以上下落していたにも関わらず寄り付きにプラスとなった原因はムニューシン長官。
「再来週に米中閣僚会議を再開」と発言したこと。
3日間続伸で日経平均は合計で0.63%の上昇。
TOPIXは1.01%高。
「幅広い循環物色で底上げが進んでいるのが今の市況」という見方だ。
日経ジャスダック平均は12日続伸。
大型株から中小型株への資金シフトが見られるかどうかがポイントだろう。
東証1部の売買代金は2兆2782億円。
値上がり1329銘柄。値下がり729銘柄。
新高値174銘柄。新安値2銘柄。
騰落レシオは139.20と2年4カ月ぶりの水準まで上昇。
NTレシオは13.62。
25日線からは4.6%、200日線からは4.1%のプラスかい離。
サイコロは11勝1敗で91.7%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲11・587%。
買い方▲8.627%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲2.832%。
買い方▲14.838%。
空売り比率は41.0%と131日連続40%超。
空売り規制なし銘柄の比率は6.4%。
日経HVは13.8、日経VIは16.57。
日経平均採用銘柄のPERは12.58倍でEPSは1256円。
PBRは1.10倍でBPSは20089円。
ドル建て日経平均は205.44ドル。
今年の年初来高値を更新し昨年10月2日の215ポイントが視野に入ってきた。
25日線(21119円)は1日約70円。
75日線(21204円)は1日約15円。
200日線(21222円)は1日約2円。
それぞれ右肩上がりに上昇中。
GCはあと数日だ。
実現すれば上から短期線-中期線ー長期戦となるのは昨年11月1日以来のこと。
ダブルのゴールデンクロスは昨年8月7日以来のことになる。
当時の株価は21858円。
10月の24448円まで駆け上がったというのが歴史だ。
シカゴ225先もの終値は大証日中比235円安の21705円。
高値21995円、安値21655円。
大証夜間取引終値は日中比210円安の21730円。
現物換算で21900円レベルだ。
ボリンジャーのプラス2σが22371円、プラス3が22998円。
プラス1σが21745円。
気学では「偏して動く日。寄り後の足取りに注意せよ」。
木曜は「波乱激しく人気に逆行して動く日なり」。
金曜は「目先のポイントをつくる注意日」。
「ここでちょっと一休み」で今月3敗目の可能性は濃厚。
ラグビーワールドカップの開催。
巨人と西武の優勝。
大相撲人気復活。
アナ雪第2弾。
そしてドラクエウォーク人気。
ふと脳裏に浮かんだのは「3S」の言葉。
SCREEN(スクリーン=映画鑑賞)、
SPORTport(スポーツ=プロスポーツ観戦)、
SEX(セックス=性産業)を用いて大衆の関心を政治に向けさせないようにする政策のこと。
多くの熱狂的プレイの裏側で何が起きているのか、起こるのか。
米中貿易摩擦なのか、金利の問題なのか、あるいはブレグジットなのか。
消費増税も金融緩和も同様だ。
黒田日銀総裁は「追加緩和なら利下げ必要」と大阪で講演。
経済同友会会長は「消費税は17%必要」と会見。
ココが相場の綾でもあるように思える。
NYダウは142ドル安の26807ドルと反落。
ただ安値26704ドルからは約100ドル戻した終値。
NASDAQは118ポイント安の7993ポイント3日と続落。
S&P500は25ポイント安の2966ポイントと3日続落。
ダウ輸送株指数は49ポイント安の10333ポイント。
SOX指数は1.65%の下落。
VIX指数は17.00。
3市場の売買高は76.8億株(過去20日平均は72億株)。
225先物CME円建ては大証日中比235円安の21705円。
ドル建ては大証比日中比210円安の21730円。
ドル円は107.05円。
10年国債利回りは1.652%。
2年国債利回りは1.627%。
◇━━━ カタリスト━━━◇
フルサト工業(8087)・・・動兆
フルサト工業に注目する。
同社は鉄骨建築用副資材の大手。
自社製品に強み。
自動車生産向け工具へ展開
建築資材が増勢。
機械工具は自動車向け伸長。
住宅設備機器も堅調。
(兜町カタリスト櫻井)
