NYダウ反落343ドル安 1カ月ぶり安値 ISM指数悪化で

1日のNYダウ工業株30種平均は前日比343ドル79セント安の2万6573ドル04セントと反落。1カ月ぶりの安値で終えた。
 
朝方は10日から開始すると報じられている米中両政府の閣僚級貿易協議の進展期待から買い優勢でスタート。ダウは序盤に一時130ドル近く上昇した。
しかし、米サプライ管理協会(ISM)が1日午前に発表した9月の米製造業景況指数は47.8と8月の49.1から大幅低下し、景気の拡大・縮小の節目とされる50を2カ月連続で割り込んだ。2009年6月以来10年3カ月ぶりの低水準で市場予想(ロイター通信調べ)の50.1も下回る結果に、株式市場では失望売りが加速し、下げ幅を拡大していった。
米景気後退への懸念から売りが膨らんだ。資本財など景気敏感株をはじめ幅広い銘柄が下落した。
工業製品・事務用品のスリーエム(3M)や建機のキャタピラーなど、資本財株が軒並み売られた。化学のダウや石油のエクソンモービルの下げも目立った。米長期債利回りが低下し、利ざや縮小の思惑からJPモルガン・チェースなど金融株も安い。
 
セクター別では食品・飲料・タバコを除いて全面安となり、特に自動車・自動車部品や運輸の下落が目立った。
 
ナスダック総合株価指数は前日比90.653ポイント安の7908.685と9月1日以来の低水準で終えた。アップルは新型「iPhone11」の販売期待から買いが先行したが、伸び悩んで終えた。
 
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
26,573.04-343.79
S&P500種
2,940.25-36.49
ナスダック
7,908.685-90.653
NY金(ドル/トロイオンス)
1,489.00+16.10
NY原油(ドル/バレル)
53.98-0.09
円・ドル
107.74 – 107.77-0.60
 


【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は反落した。
12月物は前日比185円安の2万1680円で引け、1日の大取終値を290円下回った。
米サプライマネジメント協会(ISM)の9月の製造業景況感指数が約10年ぶりの低水準となり、景気減速への懸念から日経平均先物は米株とともに売られた。
この日の12月物安値は2万1655円、高値は2万2020円。
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
21680 ( -290 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
21700 ( -270 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7360.32(-47.89)
FTSE100種総合株価指数は米景気の先行き不透明感を嫌気し続落した。前日の終値に比べ47.89ポイント安の7360.32で引けた。構成銘柄の約6割が下落した。
 
英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる不透明感が続くなか、午前から売りが優勢だった。午後に発表された9月の米ISM製造業景況感指数が約10年ぶりの低水準となったことをきっかけに、一段安となった。医薬品と金融株の下げが株価指数を押し下げた。
 
個別銘柄では、英医薬品のアストラゼネカは、肺病治療のための併用療法について、米食品医薬品局(FDA)が承認しなかったことが売り材料となった。金融サービスのハーグリーブス・ランズダウンは、クレディ・スイスが売り推奨したことから3.5%安と大幅安。銀行のロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)は、アナリストによる投資判断引き下げが響いては2.9%安と下落した。
 
一方、午前に売られていたスポーツ関連小売りのJDスポーツ・ファッションは午後に小幅高に転じた。
建設資材のファーガソンは4%上昇した。経費削減などが功を奏し通期の利益が予想以上に増加したことが好感された。衣料小売りのネクストも2.2%高と買われた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12263.83(-164.25)
ドイツ株式指数(DAX)は4営業日ぶりに反落した。終値は前日と比べて164.25ポイント安の12263.83だった。
午前の欧州各国株式相場はまちまちだったが、午後に発表された9月の米ISM製造業景況感指数が予想を下回ったほか、約10年ぶりの低水準となったことをきっかけに、各国とも急速に売り圧力が強まった。
 
個別では、ドイツポストが4%近く下落した。2022年の業績見通しに警戒感を示したことが嫌気された。医薬・農薬大手のバイエルの下げも目立った。上昇したのは、航空のルフトハンザを含む3銘柄だけだった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5597.63(-80.16)
フランスの株価指数CAC40の終値が前日に比べて1%以上の下落と目立った。

 

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