17日午前の日経平均株価は続伸した。午前の終値は前日比31円05銭高の2万2503円97銭だった。
前日の米国株式市場は、9月の小売売上高が市場予想を下回る一方、企業決算が好調となるなど好悪材料が入り交じり、主要指数は小反落となった。米中貿易協議に目立った進展がない中で、日経平均も前日終値付近で寄り付き、2万2500円を挟んでもみ合う展開に終始した。
為替が1ドル=108円80銭前後と円安水準で安定していることや、医薬品の一部など出遅れ感のある銘柄に買いが入ったことが相場を下支えした。
英国の欧州連合(EU)離脱を巡る先行き不透明感の後退や円相場の下落を手掛かりにした買いが優勢だった。日経平均は前日までの4営業日で1000円あまり上昇し年初来高値更新を達成したため、「上げ一服感が出て材料待ちの状況」となった。前日まで上昇が目立った
海運や通信が上昇し、パルプ紙や水産が下落した。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小幅に下落した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9288億円、売買高は5億5213万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は729と、全体の約3割強にとどまった。値下がりは1319銘柄、変わらずは107銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は、水産・農林業、パルプ・紙、非鉄金属の下落が目立ち、上昇は海運業、空運業、化学など。
個別では、値がさ株のソフトバンクグループ(SBG)やファストリが上昇し、この2銘柄で日経平均を約22円押し上げた。太陽誘電や村田製、アンリツなども高い。
一方でルネサスは大幅安。HOYAやJR東海、任天堂も下落した。
東証2部株価指数は前日比17.41ポイント高の6761.34ポイントと9日続伸した。
出来高3890万株。値上がり銘柄数は201、値下がり銘柄数は164となった。
個別では、ユーピーアール、川澄化学工業が年初来高値を更新。アクロディア、アイケイ、パシフィックネット、アルチザネットワークス、ヨネックスが買われた。
一方、マーチャント・バンカーズ、花月園観光が年初来安値を更新。ビート・ホールディングス・リミテッド、イトーヨーギョー、東京衡機、東邦金属、ケミプロ化成が売られた。
