29日の日経平均株価は小幅に上昇か。
日経平均株価の予想レンジは21600円-21800円。
前週末の米株式市場でナスダック総合株価指数が最高値となり、米株高を好感した買いが東京株式市場にも入りそうだ。
大阪取引所の夜間取引で日経平均先物9月物は26日清算値を50円上回る2万1650円で終えている。
米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長が、米政府がドル売り介入の可能性を除外したと述べ、円相場は1ドル=108円台後半と円安・ドル高方向での動きになっているのも支えだろう。
決算発表が相次ぐなか、個別銘柄の売買が活発化しそうだ。東エレクが26日発表した19年4~6月期の連結決算は、営業利益が前年同期比で41%減だったが、市場予想は上回った。粗利益率は高水準であるのが好感されれば、東エレク株の上昇を受けて他の半導体関連株にも買いが波及する展開が想定される。
ただ、発表が本格化している国内企業の2019年4~6月期決算では、利益水準が市場予想に届かない銘柄も多い。
景気減速や米中貿易摩擦が業績にどう影響するか見極めたいとして、買い控えムードも強まるだろう。日経平均は前週末終値(2万1658円)をやや上回る水準で推移するとみられる。
また、減収減益となったキーエンスにも注目だろう。
同社が26日発表した19年4~6月期の連結純利益は前年同期比17%減と、4~6月期としては9年ぶりに最終減益となった。米中貿易摩擦などの影響で減益となり、事業環境の厳しさが意識されてファクトリーオートメーション(FA)関連銘柄に売りが出る可能性もあるだろう。
国内では東証マザーズ市場に娯楽ソフトや関連グッズを手掛けるブシロード(7803)が新規上場する。
【好材料銘柄】
■ベクター <2656>
非開示だった上期経常は黒字浮上へ。
■パス <3840>
子会社Blockshine Japanがアフジェリカ社と日本での韓国アイドルグループBTS関連商品の販売などで業務提携。
■環境管理センター <4657>
前期経常を2倍上方修正。
■JFEシステムズ <4832>
4-6月期(1Q)経常は57%増益で着地。
■アイチコーポレーション <6345>
4-6月期(1Q)経常は2.5倍増益で着地。
■ホクシン <7897>
4-6月期(1Q)経常は13%増益で着地。
■SEホールディングス・アンド・インキュベーションズ <9478>
4-6月期(1Q)経常は2倍増益・上期計画を超過。
■ピー・シー・エー <9629>
4-6月期(1Q)経常は8.7倍増益で着地。
■MonotaRO <3064>
上期経常が14%増益で着地・4-6月期も11%増益。
■東洋シヤッター <5936>
4-6月期(1Q)経常は4.2倍増益で着地。
■アマノ <6436>
4-6月期(1Q)経常は54%増益で着地。
■スリー・ディー・マトリックス <7777>
同社の自己組織化ペプチドと臨床使用実績のあるホウ素薬剤(BSH)からなる新規ホウ素薬剤について、岡山大学保有の国内特許が登録となった。
■椿本興業 <8052>
4-6月期(1Q)経常は65%増益で着地。
■アシードホールディングス <9959>
4-6月期(1Q)経常は64%増益で着地。
【主な経済指標・スケジュール】
【国内】
29(月)
日銀金融政策決定会合(~7/30)
6月商業動態統計(8:50)
《決算発表》
松井証、トクヤマ、大正薬HD、コクヨ、塩野義、SMK、ニフコ、キーコーヒー、東ガス、寿スピリッツ、シミックHD、ルネサンス、フジッコ、マクニカ富士、多木化、JSR、大日住薬、アンジェス、日電硝、横河ブHD、弁護士コム、コマツ、小森、日精工、日立、スタンレ電、ファナック、シマノ、アコム、オリックス、ハマキョウ、日立物、DTS、SCSK、東京エネシス、ベネ・ワン、田辺三菱、ゼンリン、大ガス、特殊陶、ユニゾHD、日証金、タカラレーベン
【海外】
《米決算発表》
イルミナ
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
