NYダウ小幅続伸し28ドル高 FOMC控え様子見

 
29日のNYダウ工業株30種平均は小幅に続伸した。前週末比28ドル90セント高の2万7221ドル35セントで終えた。
 
米連邦準備制度理事会(FRB)は30日から2日間の日程でFOMCを開催する。市場では0.25%の利下げが確実視されているが、会合後に発表される声明文やパウエルFRB議長の会見の内容を見極めたいとの思惑から積極的な売買は手控えられ、株価は小幅な動きにとどまった。
 
また、業績や株価が景気の影響を受けにくいディフェンシブ銘柄の上昇が目立った。製薬・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)や日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が買われた。
30日に決算発表を控えるアップルは、UBSが目標株価を引き上げたことが好感され上昇した。今年公開した映画が相次ぎ大ヒットしていると伝わったウォルト・ディズニーの上昇もダウ平均を支えた。
 
一方、先週発表した4~6月期決算がさえない内容となったアマゾン・ドット・コムやフェイスブックなどに引き続き売りが出て、ナスダックの重しとなった。FOMCでの利下げ観測を背景に、銀行や保険など金融株も総じて軟調だった。
 
セクター別では、家庭用品・パーソナル用品やヘルスケア機器・サービスが上昇する一方で小売や銀行が下落した。
 
ナスダック総合株価指数は反落し、前週末比36.882ポイント安の8293.329で終えた。前週末に過去最高値を付けていたこともあり、利益確定売りが優勢だった。
 
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
27,221.35+28.90
S&P500種
3,020.97-4.89
ナスダック
8,293.329-36.882
NY金(ドル/トロイオンス)
1,420.40+1.10   
NY原油(ドル/バレル)
57.13+0.26
円・ドル
108.81 – 108.82+0.17

 


【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は小幅安。9月物は前週末比30円安の2万1620円で引け、29日の大取終値を50円上回った。
30~31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)や米中貿易協議を控えて模様眺め気分が広がり、持ち高調整の動きが中心になった。
この日の9月物安値は2万1490円、高値は2万1650円。
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
21620 ( +50 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
21625 ( +55 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】
 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7686.61(+137.55)
FTSE100種総合株価指数は大幅続伸した。前週末の終値に比べ137.55ポイント高の7686.61と、2018年8月上旬以来ほぼ1年ぶりの高値で引けた。
構成銘柄の約9割が上昇した。
外国為替市場でポンド相場が下落したことも多国籍企業の買いにつながり、相場の上昇に貢献した。医薬品株やたばこ株、石油株など通貨安の恩恵を受けやすい企業への買いが活発だった。銅価格の上昇を背景に鉱業株は軒並み上げた。
 
個別銘柄では、企業買収に絡んだネット食品デリバリーのジャスト・イートとロンドン証券取引所(LSE)グループの2銘柄が急上昇し、指数を押し上げた。
ジャスト・イートは22%超高で引けた。一時は30%を上回る場面もあった。29日早朝にオランダの同業テイクアウェー・ドットコムとの買収案で基本合意したとの発表を受けて、同社株価の先高観を見込んだ買いが広がった。LSEは27日に情報会社リフィニティブ・ホールディングスの買収を交渉しているとの声明を材料に買われ、15%高で引けた。
携帯電話サービスのボーダフォン・グループの上げも目立った。イタリアの基地局部門を同国の通信大手子会社と統合したと伝わった。
 
一方、英包装資材DSスミスは1.7%安、会計ソフト大手セージは0.9%安とふるわなかった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12417.47(-2.43)
ドイツ株式指数(DAX)は小反落した。終値は前週末と比べて2.43ポイント安の12417.47だった。引けにかけて下げに転じた。構成銘柄の半数以上は上昇した。
個別では、ドイツ取引所や半導体のインフィニオンテクノロジーズの下落が相場の重荷になった。一方でドイツテレコム、電力株が買われた。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5601.10(-8.95)
 
 

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