[概況]
29日欧米時間の外国為替市場において、英ポンド円が弱含んでいる。
欧州時間にジョンソン英首相が合意の有無にかかわらず10月31日に離脱する意向を改めて示すと、英ポンド売りが進んで一時132.84円まで当日安値を更新、発言前の水準から1円以上も下落を落とすこととなった。
安値示現後も戻りは限定的で、軟調地合いは目先も継続する可能性が高そう。
年初来安値が131.89円で、同水準を試す動きとなることも考えられそうだ。
一方の米ドル円は確りの展開。
トランプ大統領より、FRBによる積極緩和を促す発言が聞かれたものの、影響は限定的となっている。
むしろ、直近の米指標に強い内容が多いことから市場では利下げも限定的と見る向きが多くなっている上、本日のジョンソン英首相の発言からも、英国・ユーロ圏への不安感の高まりから相対的に米ドルへの需要が強まっており、FOMC前に米ドルのショートカバーが進んだ格好。
米ドル円は108円台半ばの水準から109.00円付近へと水準を押し上げ、10日に示現した7月高値である109.00円に迫っている。
同水準は4月高値から6月安値までの下落分の38.2%戻しにも当たり、テクニカル的に重要な節目となっており、その攻防の結果に注目したい。
[提供:カネツFX証券株式会社]
