30日前引けの日経平均株価は3日ぶり反発した。前日比146円58銭高の2万1763円38銭で取引を終了した。
東証株価指数(TOPIX)は7.78ポイント高の1576.35だった。JPX日経インデックス400も反発した。
前場はハイテク株に買いが流入し日経平均は反発に転じた。FOMCの結果発表を前に、前日の米国株市場では主要株価指数がまちまちの展開となり、方向感が見えにくい状況にあったが、外国為替市場で円安方向に振れたことが輸出主力株に追い風となった。上げ幅は一時170円を超えた。
業績下方修正のファナックが急反発し、既に決算を通過したアドバンテスや東エレクが再び年初来高値を付けるなど、個別に見ると明るさにつながる動きも見られる。
しかし、ここ数日の物色動向を見ると、これら景気敏感株は連日発表される企業決算に一喜一憂している感がある。明日にかけて決算発表の第1のピークを迎えるため、徐々にこれらの内容を見極めたいとの思惑も出てくるだろう。
市場からは「2万1800円を目指す展開となったが、FOMCなどを前に投資家は積極的な取引を控えており、心理的節目の2万2000円に達するには力不足」との声が聞かれた。
前引けの東証1部の売買代金は概算で9023億円、売買高は4億9052万株だった。値上がり銘柄数は1395、値下がりは638、変わらずは115銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は、電気機器、非鉄金属、鉄鋼の上昇が目立ち、下落はその他金融業、パルプ・紙、情報・通信業など。
個別では、キーエンスが高く、東京エレクトロン、SCREENホールディングスも上昇。前日に2020年3月期の連結純利益見通しを下方修正したものの、足元でロボット事業の受注が改善したファナックも買われた。日立製作所、HOYAも値を上げた。ソルクシーズ、日本特殊陶業が値を飛ばし、低位株ではリブセンス、東海運が買われた。
半面、ソフトバンクグループが冴えず、シマノ、オリックス、富士通、ソフトバンクGも売られた。ユニチャームや積ハウスの下げも目立った。バリューコマースも大幅安でタカラレーベンも値を下げた。
東証2部株価指数は3日ぶり反発した。前日比23.01ポイント高の6699.62ポイントだった。出来高6431万株。値上がり銘柄数は191、値下がり銘柄数は171となった。
個別では、富士古河E&C、プレミアムウォーターホールディングス、ウィル、加地テック、天昇電気工業など7銘柄が年初来高値を更新した。大丸エナウィン、ダイトーケミックス、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート、アドテック プラズマ テクノロジー、ヤギが買われた。
一方、フジオーゼックスが年初来安値を更新した。寺岡製作所、FRACTALE、篠崎屋、東京ソワール、サンセイが売られた。
